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埋め込み型中心静脈ポート関連静脈血栓症/呼び出しにそなえて飲みません

私の患者さんで、埋め込み型中心静脈ポート(以下CVポート)を造設している方が何人かおられます。で、結構いろいろトラブルがあります。先日なんかポートが上下ひっくり返っていて穿刺針が通りませんでした。(あたりまえですね。これで針が壁を突き抜けたら怖い)。幸い用手的にくるりと元に戻すことができました。接続部がはずれて輸液が皮下にたまったこともあります。幸い今のところ血栓はないのですが、それも合併症のひとつと認識しておかないといけませんね。↓のようなレポートがありました。




大腸癌化学療法における埋め込み型中心静脈ポート関連静脈血栓症の検討


上原拓明、他


日本大腸肛門病学会雑誌 74巻(2021)1号




【抄録】

 

目的:大腸癌化学療法における中心静脈ポート(以下,ポート)関連静脈血栓症の頻度,臨床因子との関連を明らかにする.対象と方法:2010年4月~2019年12月までに当科で大腸癌化学療法のためにポート留置を施行した282件を対象として,臨床因子と静脈血栓症との関連について検討した.結果:静脈血栓症は17件(6.0%)で認められ,ポート留置期間中央値は6.6ヵ月(1.3~59.4ヵ月)であった.留置回数,血管新生阻害薬の使用,手術時間,術者は関連を認めなかった.女性で静脈血栓症が有意に多かった(P=0.019).左右の留置部位には有意差はないものの(P=0.084),全17件が左鎖骨下静脈留置例であった.結論:ポート関連静脈血栓症は治療スケジュールの変更を余儀なくされる可能性がある.本研究を踏まえ,当施設では右側留置を第一選択としていく方針とした.

・本文中の考察には↓のように合併症の頻度がかかれていました。

ポート留置に起因する合併症は,感染,血栓症,カテーテル閉塞,カテーテル迷入,カテーテル損傷pinch-off),血管外漏出など無視できないものばかりであり,時代背景とともに,造設法の工夫や,ポート製品の開発なども行われてきている.1998 年から2019 年までに報告されたポート留置 1,000 例以上を対象とした検討から,ポート合併症の頻度についての欧米文献報告をまとめると,全合併症率 6.819.8%,ポート感染 2.113%,ポート閉塞・破損など 0.46.8%,静脈血栓症 0.82.5%,カテーテル位置異 0.21.8%,pinch-off 0.060.2%とされていた

・報告によるのでしょうが合併症の頻度って多いもので20%近くあるんですね。私がいろいろ難渋してもおかしくないか。(ホントに難渋するのは患者さんですが)

 

以下日記

・昨日2/24(水)は5時10分起床。職員さん向けの講義の準備をして出勤。午前外来、午後回診とカンファレンス、夜間診療。その後も病棟よったり事務作業して帰宅は20時前。お風呂入って夕食、アルコール(シメイ ブルー)のんでグテングテンでした。

・本日2/25(木)は5時36分起床。明日の職員さん向けの講義の準備をして早めに出勤。病棟に寄ってから午前外来。途中患者さんの状態が悪いと電話あり、外来ちょっと抜け出して病棟にも寄りました。午後から倉敷市役所で公害健康被害認定審査会の予定でしたが、欠席の電話をして病棟の患者さんを診ておりました。幸い悪いながらも落ち着いておられ17時過ぎ病院を出ることができました。で、18時から19時過ぎまで自宅でZOOMでsocial epidemiologyの学習会。夕食とって講義に準備をして現在に至る。あとちょっと事務的な作業して早く寝ます。(ひょっとしたら夜中呼び出しがあるかもしれないので早く寝ます。当然アルコールは飲んでおりません)

 

 



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