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皮下埋没型中心静脈ポートのカテーテル筋間断裂/cf. 英国における社会的処方

本日もCVポートの合併症について。筋間断裂です↓


皮下埋没型中心静脈ポートのカテーテル筋間断裂について
板倉弘明、他。
日本臨床外科学会雑誌 81巻(2020)8号
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/81/8/81_1445/_article/-char/ja
抄録

 

目的:われわれは,皮下埋没型中心静脈ポートをエコーガイド下に鎖骨下静脈または腋窩静脈を穿刺して留置してきたが,カテーテルの筋間断裂を経験し,小胸筋経由が一因と推察した.そこで,筋間断裂例の臨床的特徴を明らかにするために検討を行った.方法: 2013~2017年にCVポートを造設した269例(鎖骨下静脈または腋窩静脈穿刺)のうち,留置後にCTを撮像した199例を対象とした.筋間断裂群(4例)と非断裂群(195例)で患者背景因子と小胸筋経由の有無,刺入点,血管描出法などについて検討した.結果:単変量解析において,小胸筋経由例(P =0.002)と,穿刺部の皮下脂肪が厚い症例(P =0.002)が有意差をもって筋間断裂を多く認めた.考察:カテーテルの筋間断裂への小胸筋と皮下脂肪厚の関与が示唆された.小胸筋経由の回避には,橈側皮静脈の腋窩静脈への合流部より中枢側での穿刺が有用である.結論:カテーテル穿刺前の解剖把握が重要である.

・本文最後の方に↓のような記述がありますが、ひょっとして数年したらPICCがメインになっていくのでしょうか?

近年,鎖骨下静脈穿刺を含めた中心静脈穿刺が必要な中心静脈カテーテルは医療安全の観点から,末梢挿入型中心静脈カテーテル(以下,PICC)による代替が提案されている.前胸部へポートを留置する際に内頸静脈穿刺でのカテーテル留置も選択肢となるが,椎骨動脈損傷等による致死的合併症の報告や,カテーテルが断裂した報告を認める.PICCは血管穿刺時の重篤な合併症が無く,長期留置に伴う合併症としてカテーテル関連血流感染症の頻度も少ない.井上らが考案した上腕ポートはPICCにポートを接続し上腕部に埋没したデバイスである.PICCの利点を有し,さらに整容性や管理の面で前胸部に留置するポートより優れているとされる。

・ところで、抄録の目的と結論が対応していないと思うのは私だけ?

以下日記

・本日2/26(金)は6時起床。朝勉(夕方の講義のための文献↓)して出勤。午前外来、午後回診と会議二つ。夕方「社会疫学・SDH・社会的処方」というお題で職員さん向けに講義。帰宅は19時頃でした。まず夕食とって、このブログを書いております。これからお風呂入ってちょっと勉強して早めに寝ます。本日もアルコールは摂取いたしません。あすも病院へ行くでしょう。

cf. 英国における社会的処方

https://www.orangecross.or.jp/project/socialprescribing/pdf/socialprescribing_1st_02.pdf

・では、これからNYに行って参る・・・と以前娘にラインで書いたら「エッ」と反応されました。入浴よ。

 


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