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ヒエーッ、大きな喉のマス(魚ではありません)/久々にリアルタイムでチコちゃん・・・寿司10貫の話に感動

喘鳴を何と読むでしょう。医療従事者でも、「ぜいめい」と読むひとがいますが、正確には「ぜんめい」です。それについて『医学書院医学大辞典第2版』の説明↓


喘鳴 ゼンメイ [英]stridor
[同義語]ストライダー

呼気時に「ゼェー」「ヒュー」という高音性連続音が聴診器なしで離れて聞かれる場合をいう。呼吸による気道の気流は気道内腔が狭窄すると乱流を生じ,笛の原理で笛音を発生する。この音は,胸部聴診上の連続性ラ音として聴取される。喘息,肺気腫急性増悪時などでは,気道内圧のために末梢気道では呼気時により喘鳴が発生しやすく呼気延長を伴うが,これを呼気性喘鳴(expiratory wheeze)と呼ぶ。上気道・中枢気道狭窄による喘鳴はストライダーと呼ぶことが多い。ストライダーは吸気時により著明となり,吸気時喘鳴(inspiratory stridor)と呼ばれる。


・↑でストライダーが同義語と出ています。『南山堂医学大辞典第20版』のストライダーの説明が↓


ストライダー

英stridor

独Stridor


stridorの日本語訳は喘鳴wheezeであり、wheezeと同じなため、stridorは英語標記にしている。ストライダーと喘鳴を明瞭に区別することは非常に難しい。ストライダーも喘鳴も連続性の呼吸音であるが、ストライダーがより低音性である。喘鳴は吸気時よりも呼気時に強く明瞭に全肺野で聴取され、気管支喘息患者に特異的である。ストライダー呼気時より吸気時に喉頭付近で強く聴取されるのが一般的である。咽喉頭付近の上気道狭窄をきたす疾患、気管上部の狭窄をきたす疾患(気管腫瘍、気管内異物tracheal foreign body)などで聴取される。気管支喘息との鑑別が非常に重要である。


・皆様、違いがおかわり?いや、おわかり?で、『医学書院医学大辞典第2版』の喘鳴の説明↓


喘鳴

英 stridor, harsh, wheeze, grating sound

独 Stridor

仏 stridor

同 狭窄音 stenotic sound


呼吸とともに”ゼイゼイ”または、”ヒューヒュー”という音が聴診器によらず直接聴取されることがあり、これを喘鳴という。喘鳴は種々の原因によって気道内腔が狭窄した際、気流速度の増大とともに渦流が出現して生じる。したがって、気流速度の大きい喉頭、気管、主気管支などの大気道に多く生じ、末梢気道では低速度気流のため出現しにくい。分泌物の多い気管支炎や気管支喘息、喉頭腫瘍、喉頭浮腫、喉頭麻痺、甲状腺や大動脈瘤による気管の圧迫、腫瘍による気管の狭窄などに際してしばしば聴取される。


・ということで、事前のお勉強は終了。BMJ Case Reportsに↓のような報告がありました。


Intraluminal supraglottic lesion presenting with stridor: an unlikely pathology
Chowdhary S, Alexander A. BMJ Case Rep 2021;14:e242015. doi:10.1136/bcr-2021-242015
・声門上にできた巨大な神経鞘腫で気道が狭くなって吸気時にストライダーが聴取されていたというものです。わたしは、Fig. 1をみてビックリしたのですが、ゆっくり増大したら1年は「がまんできる」ということでしょうかね。
・何はともあれ、気管支喘息の患者さんを多くみている私は、似たような疾患を鑑別するため、このようなことがあるというのも認識しとかないといけないということです。
以下日記
・本日5/21(金)は、自然に5時25分に目が覚めました。朝勉して出勤。病棟よって午前外来。午後回診、発熱外来、通所リハビリC.C.事務作業。帰宅は19時10分でした。お風呂入って、夕食。久々にリアルタイムで「チコちゃん」みました。お寿司が一人前10貫のわけを解説した「チコジェクトX」に感動しました。そのご、このブログを書いております。これから"Social Epidemiology"をちょっとだけ読んで、早めに寝ます。

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