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FYMI:COVID-19のモニターは酸素飽和度のみでなく呼吸数を/もっと時間を

・私が勤める小さな病院には「地域医療研修」として研修医が時々来られます。その時いくつか短時間のレクチャーをするのですが、その中に呼吸管理を入れています。その中で、酸素飽和度はそれ単独で評価するのではなく、呼吸数や心機能、貧血等もあわせて評価しないといけないと言っております。呼吸数は、大事ですが日常診療ではあまり測られていないようです。最近バイタルサインで、呼吸数の代わりに酸素飽和度を使うこともあるみたいですが、酸素飽和度は呼吸数とは違うものをみていると思います。両方とも大切と言うことです。で、COVID19に関して呼吸状態で予後を評価するような論文がありました↓

Admission respiratory status predicts mortality in COVID-19

Neal A. Chatterjee, et al.
Influenza Other Respi Viruses. 2021;00:1–4. 
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/irv.12869

Abstract

COVID-19 has significant case fatality. Glucocorticoids are the only treatment shown to improve survival, but only among patients requiring supplemental oxygen. WHO advises patients to seek medical care for “trouble breathing,” but hypoxemic patients frequently have no respiratory symptoms. Our cohort study of hospitalized COVID-19 patients shows that respiratory symptoms are uncommon and not associated with mortality. By contrast, objective signs of respiratory compromise—oxygen saturation and respiratory rate—are associated with markedly elevated mortality. Our findings support expanding guidelines to include at-home assessment of oxygen saturation and respiratory rate in order to expedite life-saving treatments patients to high-risk COVID-19 patients.

cf. 上の論文が、引用している呼吸管理に関する論文↓日常診療に役立つと思います。

NIH COVID-19 Treatment Guidelines

Oxygenation and Ventilation

Last Updated: December 17, 2020

https://www.covid19treatmentguidelines.nih.gov/critical-care/oxygenation-and-ventilation/

・そんでもって上の論文の中にかかれているrecruitment maneuversに関連した日本語の論文↓

肺リクルートメント手技の比較ーAPRVと3-breaths methodー

小松孝美、他。

人工呼吸 第26巻 第2号 75〜81頁(2009年)

http://square.umin.ac.jp/jrcm/pdf/26-2/kikanshi26_2_pdf01.pdf

要 旨目 的:急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に対して、肺保護を目的に肺リクルートメント手技がなされているが、手技が多様であり、その多様な手技を比較した研究はない。我々はそのうちの二つの手技(APRV と 3-breaths method)について CT 画像と酸素化の改善と経過時間などを比較検討した。患者背景と方法:ARDS と診断された患者 6 人を APRV と 3-breaths method の群に分けた。APRV 群の平均年齢は 52.7 ± 27.3 歳で従来の呼吸管理から APRV を施行されるまでの平均時間は 37.7 ± 29.9 時間であった。3-breaths method 群はそれぞれ、61.1 ± 18.1 歳、44.7 ± 7.0 時間であった。結 果:6 人全員が ARDS から回復した。APRV 群の P/F 比は 112 ± 57.0 から 257 ± 102 へ、3-breaths method 群では 103 ± 58.0 から 470 ± 65.3 へと改善した。CT 画像での改善は APRV 群では 24 時間以上要したが、3-breaths method 群では 2 分後に改善があった。考 察:二つの肺リクルートメント手技により酸素化と背側硬変の改善が出来た。呼吸器からの離脱までの時間には二つの手技に差は無かった。両手技は共に ARDS からの改善に効果的であった。

・(最初の論文に戻って)日本ではCOVID19に感染して「軽症」の患者さんは、自宅待機や「ホテル」待機が現在行われていていますが、モニターとして酸素飽和度が使われているみたいです。私が疑問に思っているのは、酸素飽和度と呼吸数がちゃんとセットで測られているかです。↑の論文では、酸素飽和度、呼吸数が別々に評価されていましたが、呼吸数が22回以上で酸素飽和度が92%以上に保たれているような患者さんの予後はどうなのか気になるところです。なので、著者にその場合の予後はどうなのか先ほどE-mailを送りました。果たして返信がくるでしょうか?(私の英語が怪しいので、私の疑問点を理解していただけるかどうか不安です)。余談ですが、最近英語雑誌に論文を投稿するようになって、英語のE-mailを作成する心理的閾値が低くなっている感じです。

 

以下日記。

・本日、5/29(土)は、何もせずダラダラする日と週の頭に決めておりました。朝食後1時間くらい読書。その後日を浴びようと外に出たら、つい庭の草が気になって草抜き。そうすると猫がよってきて、抜いた草をいれているバケツに肩をつけてスクラムみたいな感じでバケツを押し倒します。もう、何回も。かまって欲しいんかな。その後↑の論文とその関連文献を読んだりしていました。ちょうど12時に汁無し担々麺のカップ麺の昼食。現在冷凍もしくはカップ麺の坦々麺にこっており、「中本」超えるものがないか探しております。

・14時前に病院から電話があり、ちょっとだけ病院に行かないといけなくなりました。真っ昼間から麦酒を飲もうかどうしようか悩んでいたところで、のまんでよかった。まず身支度して、それから家の中の資源ゴミを収集整理して15時に家を出て市役所の資源ゴミ収集場所にだして、病院へ。病院の用事は30分もかからず終了。帰り郵便局、COOPによって16時半頃帰宅。遅めのおやつ(最中)たべて17時10分から19時20分まで草刈り、溝掃除、草抜き。そして入浴。その後ベルギービール(Lupulus)のみながら夕食。そして現在「響」飲みながらこのブログを書いております。当然のことながら、すでにグデングデン。これをアップしたら歯磨きして寝ます。

・明日は悲しいことに日直。地域の溝掃除(草刈りと溝にたまっている枯れ葉や土砂をすくいだす)ですが、「病弱な」配偶者に出てもらいます。もし、早起きができたらもうちょっと溝掃除をしておくと思っていますが、果たしておきられるかな?

・それにしても、時間が足らない。なかなかダラダラもできない。Mehr Zeit!

 

 

 


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