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キャッスルマン病tとTAFRO症候群/散髪する髪のあることのありがたさ

キャッスルマン病は、名前はよく目にしますが、経験したことはありません。ただ、呼吸器の患者さんを診ていて胸部レントゲン・CTで縦隔が腫れていたらこの疾患も頭に浮かべないといけないようですね。『医学書院医学大辞典第2版』の説明↓


縦隔巨大リンパ節過形成 mediastinal giant lymph node hyperplasia
[同義語]キャッスルマン病 Castleman disease

中縦隔に発生する充実性腫瘍で,組織学的にはリンパ濾胞,小血管増殖,リンパ球や形質細胞の増殖をみる。過去にはリンパ腫に類似した組織像であるためにレンネルトリンパ腫とも呼ばれた。臨床的には非腫瘍性,良性疾患と認識されていた。リンパ節病変は基本病変ではあるが,病変局在が胸腔や肺間質にまで及ぶことが明らかにされ,しばしば免疫グロブリンの増加や減少を伴うことから,血管免疫芽球性リンパ節症と呼ばれている。リンパ腫への移行や,感染症の併発により死亡することがあるが,約1/3は良性の経過をとる。治療としては,副腎皮質ホルモンを基本に免疫抑制薬の併用療法が試みられる。


↑の説明は、ちと古いでしょうか?難病情報センターのwebsiteの説明↓


特発性多中心性キャッスルマン病(指定難病331)




・で、THE LANCETに以下の様レポートがありました。


Adrenalitis and anasarca in idiopathic multicentric Castleman's disease


Luke Y C Chen, et al.


www.thelancet.comVol 397 May 8, 2021




・上の論文の中にTAFROという言葉が出てきますが、私がもっている医学辞書には載っていません。↓が総説ですが、そのなかにTAFRO syndromeとして説明がのっておりました。


Multicentric Castleman Disease: Where are we now?

Hao-Wei Wang, et al.
Semin Diagn Pathol. 2016 Sep; 33(5):294-306

Abstract

Multicentric Castleman disease (MCD) encompasses a spectrum of conditions that give rise to overlapping clinicopathological manifestations. The fundamental pathogenetic mechanism involves dysregulated cytokine activity, which causes systemic inflammatory symptoms as well as lymphadenopathy. The histological changes in lymph nodes resemble in part the findings originally described in the unicentric forms Castleman disease, both hyaline vascular and plasma cell variants. In MCD caused by Kaposi sarcoma-associated herpesvirus/human herpesvirus-8 (KSHV/HHV8), the cytokine over activity is caused by viral products, which can also lead to atypical lymphoproliferations and potential progression to lymphoma. In cases negative for KSHV/HHV8, so-called idiopathic MCD, the hypercytokinemia can result from various mechanisms, which ultimately lead to different constellations of clinical presentations and varied pathology in lymphoid tissues. In this article, we review the evolving concepts and definitions of the various conditions under the eponym of Castleman disease, and summarize current knowledge regarding the histopathology and pathogenesis of lesions within the MCD spectrum.

・あと、キャッスルマン病研究班のサイト↓
・TAFRO症候群って日本人が最初に提唱したものだったんですね。
以下日記
・本日5/7(金)は、6時過ぎに起床。連休中ほとんど仕事しなかったのに、異常な倦怠感があります。なんで?(チコちゃん風)朝勉ちょっとだけして出勤。病棟よって、午前外来。午後面談と回診。幸いなことに17時には仕事が終わって散髪にいくことができました。(ああ、まだ切ることのできる髪があることに感謝)で、帰宅は19時15分。お風呂入って夕食。録画していた「柳家喬太郎の笑って免疫力アップ寄席」を観ておりました。しかし、ほとんどお客さんのいない中で落語を演じたり漫才したりするのは大変ですね。で、そのあとこのブログを書いております。本日アルコールは飲んでいません。なぜか、飲む気にもなりません。体の中で何か異変が起こっているかも知れません。教えて、「はたらく細胞」、ナンチャッテ・・・連休前から連休にかけてアニメの「はたらく細胞ブラック」「はたらく細胞」を観ました。アニメを観るなんてひさびさですねえ。この流れで「けいおん」や「日常」も観たいですが、ちゃんと勉強しなくっちゃね。で、もう寝ます。

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