Critical Appraisal:石綿曝露と大腸癌/1日大学でお勉強
Occupational Asbestos Exposure and Incidence of Colon and Rectal Cancers in French Men: The Asbestos-Related Diseases Cohort (ARDCo-Nut)
Abstract
Background:
The relationships between asbestos exposure and colorectal cancer remain controversial.
Objectives:
We examined the association between asbestos exposure and colorectal cancer incidence.
Methods:
Volunteer retired workers previously exposed to asbestos were invited to participate in the French ARDCo screening program between 2003 and 2005. Additional data on risk factors for colorectal cancer were collected from the ARDCo-Nut subsample of 3,769 participants in 2011. Cases of colon and rectal cancer were ascertained each year through 2014 based on eligibility for free medical care following a cancer diagnosis. Survival regression based on the Cox model was used to estimate the relative risk of colon and rectal cancer separately, in relation to the time since first exposure (TSFE) and cumulative exposure index (CEI) to asbestos, and with adjustment for smoking in the overall cohort and for smoking, and certain risk factors for these cancers in the ARDCo-Nut subsample.
Results:
Mean follow-up was 10.2 years among 14,515 men, including 181 colon cancer and 62 rectal cancer cases (41 and 17, respectively, in the ARDCo-Nut subsample). In the overall cohort, after adjusting for smoking, colon cancer was significantly associated with cumulative exposure (HR = 1.14; 95% CI: 1.04, 1.26 for a 1-unit increase in ln-CEI) and ≥ 20–40 years since first exposure (HR = 4.67; 95% CI: 1.92, 11.46 vs. 0–20 years TSFE), and inversely associated with 60 years TSFE (HR = 0.26; 95% CI: 0.10, 0.70). Although rectal cancer was also associated with TSFE 20–40 years (HR = 4.57; 95% CI: 1.14, 18.27), it was not associated with ln-CEI, but these findings must be interpreted cautiously due to the small number of cases.
Conclusions:
Our findings provide support for an association between occupational exposure to asbestos and colon cancer incidence in men.
で、上記論文のCAでつかった私のレジュメが↓
Occupational Asbestos Exposure and Incidence of Colon and Rectal Cancers in French Men: The Asbestos-Related Diseases Cohort (ARDCo-Nut)[i]
Christophe Paris, et al.,Environ Health Perspect. 2017 Mar; 125(3): 409–415
I Summary
1. Research hypothesis[ii]
.石綿暴露は大腸がん(結腸癌、直腸癌)の発生リスクを上昇させる
2. Study design[iii]
cohort study ARDCo ARDCo-NUT
P: 石綿曝露歴のある男性(元)労働者
E: 石綿曝露
C: (曝露期間、曝露「量」で比較)
O: 結腸癌、大腸癌の罹患
3. Study subjects[iv]
Fig. 1
2003年10月~2005年12月。フランスの4地域、いろいろな産業(鉄鋼業、建設業、荷役業、金属加工、船舶修理業)の石綿曝露歴のある元労働者からボランティアをつのった。(60未満から75歳以上まで)
2014年4月30日までfollow。
4. Data collection[v]
*計測は2回:登録時と2011年
・登録時検査:問診(職業歴、曝露期間、喫煙)、肺機能、CT
・2011年質問紙法(郵送):主に消化器癌のリスクファクター: body mass index (BMI), exercise, familial adenomatous polyposis (FAP), and a family history of colorectal cancer in first-degree relatives, as well as alcohol and red meat consumption.
曝露指標
曝露期間 time since first exposure (TSFE)
曝露「量」 cumulative exposure index (CEI):曝露単位×年数
low 0.01 intermediate 0.1 high intermediate 1.0 high 10.0 *アスベスト濃度は測っていない
・・・measurement biasあり
アウトカム指標
結腸癌、大腸癌の罹患: French National Health Insurance
共変量
喫煙 body mass index (BMI), exercise, familial adenomatous polyposis (FAP), and a family history of colorectal cancer in first-degree relatives, as well as alcohol and red meat consumption.
5. Data analysis[vi]
・検定はすべて両側t検定
・ARDCoとARDC-NUTと分けて解析
・ARDCo
Cox比例ハザードモデルで2種類のモデル:CEIとTSFE(比例性はグラフでチェックした。)
CEIは自然対数変換した連続変数(ln(CEI+1)とカテゴリー変数(四分位)とした
TSFEは年齢を連続量とカテゴリー変数の2種類
・最初粗解析をおこない、その後喫煙で調整
・ARDCo-NUT
BMIは3区分、運動は2値、赤肉とアルコールの消費は、2値。
・喫煙以外は、complete case analysis(喫煙は、missingというカテゴリーを作成)
6. Results[vii]
・Fig. 1 ARDCo 14515人 ARDCo-NUT 3579人
・ARDCoで181例の結腸癌と62例の直腸がん
ARDCo-NUTは結腸癌41例、直腸がん17 see Table 1
Table 1 基本属性は、喫煙状況以外、ARDCoとARDCo-NUTで差はなかった
・共変量 see Table 2
・罹患率 Table 3 (説明変数を連続量とカテゴリーの二つで解析している)
単変量解析では、TSFEとHRが逆相関 CEIとは相関なし
Table1 Study population characteristics of the overall ARDCo and the ARDCo‑Nut subsample (males only).
Table 2 Selected specific characteristics of the ARDCo‑Nut subsample in 2011 (males only, n = 3,579)
Table 3 Incidence of colon and rectal cancers according to asbestos exposure in the ARDCo (Cox models, n = 14,515).
6. Conclusions[viii]
石綿曝露歴40未満の男性と結腸癌の罹患には、関連がある。
II Strength of the paper
・方法が詳しく書かれている esp. Cox proportional hazard model
・Hygienistが問診をとっている(measurement biasが少ない)
・診断が正確(measurement biasがすくない)・タバコその他の大腸がんの危険因子で調整している(confoundがすくない)
・死亡率ではなく罹患率を調べている
III Weakness of the paper (bias, chance, etc.)
・対象が男性のみ
・実際のアスベスト濃度を測定していない(measurement bias)
・ボランティアをつのったのでselection bias: すでに病気療養中の人(ex. 癌ではないが石綿肺があるようなhigh riskと思われる)は、除外されている可能性あり
・大腸がん登録のdatabaseのリンクが悪い(measurement bias)
・直腸がんの罹患率が少ない
・直腸がんの罹患が少ないと書いているが、それではどれだけ必要なのか?
・登録時のCT暴露が癌の原因になっていないのか?(結論(関連)を弱める)
・職業による他の発がん物質の影響の可能性が否定できない。(結論(関連)を弱める)
・Discussionが長い。本来Introductionで言うべきことをここで書いている。
IV Balancing of the paper
strength>weakness
V Judgment
good
VI Suggestion for improving the paper
・女性でも行う
・問診時、他の発がん物質(ex. シリカ、ヒ素、ベンゼン)への曝露を問診する
[i] STROBE Checklist 1(a)(b) clear
[ii] 2, 3 clear
[iii] 4, 22 clear
[iv] 5, 6, 13 clear
[v] 7, 8 clear 9, 10 unclear
[vi][vi] 11,12 clear
[vii] 14, 15, 16, 17? clear
[viii] 18, 19, 20,21 clear
・さて、少しは雰囲気をわかっていただけたでしょうか?
以下超々短小日記
・本日は6時19分起床で、朝勉はせず、朝食摂って大学へ。上記のように1日大学でした。お昼は、大学近くのうどん屋さんで、某医療政策・医療経済学教授と一緒にお食事。日本の未来をお互い憂いておりました。
・18時に上記私のCAが終わり、勉強終了。帰り下級生の素敵な女性と電車で途中までおしゃべりしながら帰ってきました。19時半頃帰宅。お風呂入って夕食(安売りだったということでお寿司のパックが買われていました)。録画の『月曜から夜ふかし』を観終わりました。これからちょっと土曜日の講義の準備をして22時までには寝に行きます。CAで疲れ果てました。
研修医への外来診療講義メモ/地域で高齢化を体感する
外来の診療で大切なこと、コツ、私がやっていること
1.心得
・医療は共同の営み(Partnership)
古いPから新しいP:PaternalismからPartnership
・患者さんは、要望と不安をもってくる
要望がはっきりしないこともある・・・診療の中で明確にする
・誠実に・・・この対応は果たして誠実か?と自問する
・患者さんの受診目的と医師の診療の目的が食い違うことがある
目標の明確化・共有
・情報格差があるのが当たり前だが...
本やWebsiteでよく調べられている人もいる
中には、医師をテストしている人もいる
・録音されているつもりではなす
・こちらは、そういうつもりはなくても、「お医者様」:話ずらい・訊きづらい
・informed consent: ICは「する」ものではなく、もらうもの。また、丸投げでもない。
2.診療の最初
・立って挨拶、視線をあわせる(必要ならバニーガールのように膝を立ててしゃがむ)
・笑顔・・・口角をあげる練習、鏡を見る
・ピー子に挨拶しない。ピー子とばかりはなさない
・最初、話を途中で遮らない
3.診断
・よく3C(common, critical, curable)といわれるが...
私は、CCOもしくはCCEとしてほしい O: occupational E: Environmental
最近の流れではEがよいかも。SDH: Social Determinants of Healthが重視されてきている。
・最初にcriticalな疾患を考え、除外しておくと後の診療が楽
・鑑別診断は、必ず挙げる。その癖をつける。絶対決め打ちしない。それがたとえ風邪やインフルエンザだとしても。
・職業歴は「のど自慢的職業表現」はNG
・よく使われるのがVINDICATE!!!P
V:Vascular:血管系、I:Infection:感染症、N:Neoplasm:新生物(良性、悪性)、
D:Degeneration:変性疾患、I:Intoxication:薬物・毒物中毒、C:Congenital:先天性、
A:Autoimmune:自己免疫/膠原病、T:Trauma:外傷、E:Endocrine/Metabolic:内分泌代謝系、I:Iatrogenic:医原性、I:Inheritance:遺伝性、I:Idiopathic:特発性(原因不明)、P:Psychogenic:精神・心因性
・わたしは、MEDIC TO VAN, 最近では V DOT CINEMA SPとしています。
VIDICATEでは、Occupational, Environmentalがない
SはSystemicで、全身性疾患の部分症ではないかと考える
・鑑別診断のみでなく合併症も考える。
・見通しや今後起こることを患者さんに伝えておく。(特にどれくらいで症状が改善するか)薬の副作用も。あらかじめ言っておくのと言わないのは雲泥の差。
4.検査
・定期検査はあらかじめ「次、採血しましょうね」とお知らせしておく
・検査の費用も説明できればベター
・検査するとき、その検査結果で自分の行動が変わるかどうか考える
・データは必ず確認する。データがでるのが後日の場合、メモや電カルの活用。
・必要なデータは、自分からききに行く
・検体の間違い、人間違い、記載間違い等あることに気を付ける
・慢性疾患は、あらかじめ計画を立てておく。全身管理を心掛ける。
5.その他
・必要な能力:コミュニケーション アサーション
・自分一人で外来をしているわけではない。看護師、事務等スタッフに感謝。
・のど自慢的職業表現はNG
・自分の「身(メンタルも)」を守ることも大事(・ごく一部だが、ひどい人もいる)
・患者から学ぶ:患者さんの問題提起は、勉強のモチベーションになる。
・外来は、毎回いろいろ工夫ができて、楽しいよ。
参考文献
・研修医になったら必ず読んでください。〜診療の基本と必須手技、臨床的思考法からプレゼン術まで 2014/2/25
岸本 暢将 (著), 岡田 正人 (著), 徳田 安春 (著)
・白衣のポケットの中―医師のプロフェッショナリズムを考える 2009/4/1
宮崎 仁 (著), 尾藤 誠司 (著), 大生 定義 (著)
・患者は何でも知っている (EBMライブラリー) – 2004/7/23
J.A.ミュア・グレイ (著), 斉尾 武郎 (翻訳), 丁 元鎮 栗原 千絵子 平田 智子
外来でのコミュニケーション技法―診療に生かしたい問診・面接のコツ 1995/7
飯島 克巳
(外来でのコミュニケーション技法―診療に生かしたい問診・面接のコツ (junior新書) 新書 – 2006/3)
以下超短小日記
・本日は、8時前に起床。昨日、一昨日の研究会がおわり、ほっと一息です。10月は、それ以外でもいろいろあって、本当に忙しかったです。まだ、複数原稿をかかないといけない状況にありますが...
・今日はズーーーっ、と部屋にこもって自分の勉強と講義の準備でした。本当に時間がたつのが早い。19時から20時15分くらいまで、地域の寄り合い(とっても、古い言い方)。話を聞いていると、私の周辺でも高齢化が激しくなってきて、いろんな役を決めるときも役員さんが、「任期が切れるまでは、生きとってちょうだいよ」というような、ブラックなジョークが出るくらいです。私は、その中では「若手」となります。高齢社会おそるべし。
・寄り合いから帰ってお風呂に入って、これから夕食です。さすがに今日はアルコールはやめて、ノンアルにして、早めに寝ることにします。明日は、午前中大学で勉強、午後から病院で外来です。
アカラシアと気管支喘息/教育者っていいな
治療反応性に乏しい喘鳴と慢性咳嗽の原因が食道アカラシアであった1例(原著論文/症例報告)
気管支喘息として加療されていた7歳女児の食道アカラシアの1例(原著論文/症例報告)
三神美子, 他。 日本小児呼吸器学会雑誌 (2187-5731)26巻2号 Page177-183(2016.01)
【Abstract】食道アカラシアは小児では稀な疾患である。原因はいまだ不明とされているが一部では食道下部・噴門移行部のAuerbach神経叢の神経節細胞の変性または消失による機能的疾患と考えられている。食道アカラシアは消化器疾患であるにもかかわらず呼吸器症状を呈することがあり、慢性咳嗽や喘鳴は、決して少なくない頻度でみられる。その機序として中枢を介して反射性に下気道に刺激が伝わる機序(reflex theory)や、逆流内容が上部食道から咽喉頭に到達し下気道に誤嚥され直接の刺激となる機序(reflux theory)、その他、食道気管反射の機序により起こることが考えられている。そのため、治療抵抗性の慢性咳嗽や喘鳴に嘔吐などの消化器症状を伴った場合は食道アカラシアも鑑別に挙げ、詳細な問診、画像検査を行うことが重要である。約2年間にわたり咳嗽の増悪と改善を複数回繰り返した、7歳女児の食道アカラシアの1例を経験したのでここに報告する。(著者抄録)
|
胸腔結石/ケンドチョウライ
原因不明の腹痛をみたら皮膚をつまみ関節可動域と強膜(白目)をみよ?/比例はJCP
[英]Ehlers-Danlos syndrome;EDS
[同義語]過剰弾力性皮膚 cutis hyperelastica
[略語]EDS
遺伝性結合組織疾患の1群。本症はコラーゲン生合成過程の障害があり,原因としてコラーゲン遺伝子,コラーゲン合成関連酵素(リジルオキシダーゼ,プロコラーゲンペプチダーゼなど),コラーゲン凝集に関わるほかの細胞外基質(フィブロネクチンなど)の異常が判明している。従来,10型(Ⅰ~Ⅹ)に分類されていたがⅨ型(銅代謝異常)が,性染色体性ゴム状皮膚として本症候群から除外された。また,Ⅳ型(ザック-バラバス病Sack-Barabas disease)(A~D),Ⅴ型(A,B),Ⅶ型(先天性多発性関節弛緩症arthrochalasis multiplex congenita)(A~C)に亜型が設けられた。Ⅰ~Ⅲ型が症例の90%以上を占める。皮膚症状として過伸展(皮膚を摘むとよく伸びるが離すと速やかに元に戻る,舌が鼻先に届くゴーリン舌徴候(Gorlin tongue sign)など)と脆弱性(軽度の外傷で紫斑・血腫形成。ヘルニア様の萎縮性瘢痕),関節症状として過可動(過屈曲,過伸展,習慣性脱臼),血管症状として動脈瘤,易出血性がある。そのほか,自然気胸,臍および鼠径ヘルニア,早期破水,早産などに起因する。病型により障害部位,症状の程度が異なる。 (Edvard Ehlers,1863-1937,皮膚科,デンマーク。Henri Alexandre Danlos,1844-1912,皮膚科,仏)
・紹介した論文の中で、いろいろ参考になることが書かれていました。この患者さん、blue scleraだったのですね。私は、最初患者さんを診るときはまず、目(結膜、瞳孔等)は診ることにしているので、これは見逃さないかな?関節可動域が広いことについては、親御さんもそうだったりするので、それが当たり前とご本人がおもっていることがあるので、実際関節を動かしてみないとわからないですね。その他いろいろ参考になることが書かれておりました。一読をお勧めします。
以下日記
・昨日は遅い昼寝を2時間もしてしまったせいで、夜がなかなか眠れず、そのせいで本日の起床は、6時半。朝勉するまはなく、朝食摂って身支度して福山へ。午前中は城北診療所で外来でした。患者さんは少ないものの複数人の患者さんと長い時間お話ししました。外来は二診体制で私は補助的な立場なので時間に割と余裕があり診療できました。いつも、このように余裕があれば、もっと外来が楽しいでしょうにね。
・診療後天満屋近くの中華そばやでご飯食べて、天満屋のロフト、駅ビルの廣文館、CanDo等で買い物して15時ころ帰宅。それから、講義、講演の準備でした。夕食は、焼き鳥、麻婆豆腐、チジミ。レフ・ブロンドのんで、CHIVAS REGAL 12飲んで、このブログを書いております。これから、ちょっと書類整理等事務作業して、早めに寝ます。
・明日は、衆議院選挙の投票日。このブログをみられているかたで、よろしければ、明日の比例代表は共産党(Japanese Communist Party: JCP)とお書きください<(_ _)>(英語はダメよ) 参考までに、そのサイト↓
http://www.jcp.or.jp/index2.php
コイルが動く/キビオモテいやハギオモト
減圧症と大理石様皮膚/外来サプライズ
センカンビョウ
[英]dysbarism
[同義語]潜水病 diving disease,減圧症 decompression sickness
Decompression Sickness
N Engl J Med 2017; 377:1568October 19, 2017
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMicm1615505
本文中にある皮膚所見のcutis marmorataとは、医学書院医学大辞典第2版によると↓
大理石様皮膚
[英]marble skin
[ラ]cutis marmorata
網状皮斑の一型で,皮膚局所の循環障害,長期の温熱や寒気曝露あるいは精神的影響で生理的に生じる場合,また新生児などで温度調節機構が未熟な場合などでみられ,一過性の血管機能不全によるものと推察される。病的な場合,基礎疾患として循環器障害や膠原病を合併することがあるため,臨床現場では注意を要する。
・仕事で海に潜る人の職業性疾患として覚えておかないといけないと思っております。
以下日記
・昨日10/18(水)は、午前外来、午後全体学習、カンファレンス、夜間診療、開業医さんとの勉強会で帰宅は21時40分でした。その日の朝、外来診察室に行くと、机の前の壁におおきなHAPPY BIRTHDAYのカラフルな文字のデコレーションが飾られておりました。そして、外来看護師さん達があつまってきてHappy birthday to youを歌ってくれながら誕生日プレゼントをくださいました。あまりの感激に「涕泗ながる」。全然予想もしていなかったので、びっくりでした。プレゼントは、ちゃんとツボを押さえていて、私の好きな餡子のおかしと文房具等でした。ああ、ありがたや、ありがたや。
・本日10/19(木)は、朝一で研修医へミニレクチャー(胸部レントゲンの読み方)。その後外来。午後は、通所リハビリのカンファレンス、その後産業医面談。そして、臨時の夜間診療。そして当直です。今のところおちついているので、このブログ書いております。で、本日も二人の看護師さんから誕生日プレゼントをいただきました。ありがたや、ありがたや。なんか、エナジーをもらえてような、いやしていただいたような・・・長生きできそうな。
・それでは、夜中に備えて早く寝ます。
喀血の原因の一つ:大動脈気管支(肺)瘻/今日は感謝の日
くるみ割り症候群/おもしろいミスタッチ?
[英]nutcracker phenomenon
[同義語]くるみ割り現象
左腎静脈が腹部大動脈と上腸間膜動脈とに挟まれて狭窄した状態。左腎静脈は,背面に腹部大動脈,前面に上腸間膜動脈をみながら,その間を通り,大動脈を乗り越えて交叉しつつ,右側に位置する下大静脈に流入する。交叉部位が上腸間膜動脈起始部に近く,狭窄が生じた状態は,あたかも左腎静脈がくるみ割り器(nutcracker)に挟まれた状態に似ていることからこの呼称がある。その結果,左腎静脈の内圧が上昇して腎盂,尿管の粘膜の静脈叢が拡張し出血しやすくなる。臨床的には血尿の一因として鑑別する必要がある。
・参考 初歩からはじめる超音波検査室
http://www.ususus.sakura.ne.jp/062-006lrventrapment0.html
あっという間に以下日記
・本日は5時半に起きて、朝勉。その後大学へ行って午前中疫学でつかう統計学の学習。power(1-β)の話でした。その後午後からは玉島の病院で外来。ときどき予約のエアポケットというのがあって、かなり患者さんが少なかったです。で、その時間に労災の書類かいたり、VDT健診の判定したり、レントゲンのダブルチェックしたり。5時半になったらサッサと帰ろうと思っていたのですが、予想通り?問屋がおろしてくれなくて、結局帰宅は19時過ぎ。その後お風呂入って夕食。その時に録画していた「秘密のケンミンSHOW」を1時間くらい観ました。で、あとは雑用して、このブログを書いております。
・標題のおもしろいミスタッチとは、昨日在宅患者さんの野外レクに一緒にいった職員さんから院内メールが届いたのですが、最初に「昨日はお湯枯れ様でした」とありました。コリャー、温泉地の危機ですねという感じのミスタッチですね。なかなかこういう秀逸なミスタッチは私にはできません。せいぜい当直室を盗聴室と打ち間違えるくらいです。
・最近疲労がたまってなかなかとれないのでもう寝ます。明日は1日大学院で勉強です。
三日月刀症候群/あいにくの野外レク
[英]scimitar syndrome
[同義語]三日月刀症候群
右肺静脈が横隔膜を貫いて,下大静脈に還流する奇形。scimitarとはアラビア人やペルシャ人などが使う三日月形の刀のことで,異常走行を示す右肺静脈の陰影が心陰影右縁に沿った三日月状に見えることに由来する。本症候群の病像は肺静脈の還流異常が主であるが,右室低形成,右肺動脈の低形成と異常分岐,横隔膜下の下行大動脈から右肺下葉への胸郭外血液供給異常といった発生学上の異常も時に認められ,さらに気管支拡張症や先天性心疾患の合併もみられることがある。無症状のことが多いが,重症例では呼吸困難,チアノーゼ,心不全症状を呈す。胸部X線,心カテーテル検査などで診断する。一般的には治療対象となることは少ないが,稀に左右シャントが非常に大きく,右心負荷が大きい場合には異常血管の外科的修復が行われる。
・で、↓のような症例報告がありました。
学校検診で発見された Scimitar 症候群の 1 女子高校生
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/48/10/48_1152/_pdf
【抄録】症例は 15 歳,女性.高等学校検診時の胸部 X 線写真にて異常陰影を指摘され,当院紹介受診となった.それ 以前の学校検診,その他の機会では異常所見を指摘されたことはなかった.また,体重,日常生活,運動など では他の生徒と全く同じ生活をしていた. 胸部 X 線写真では右肺門部に異常陰影を認め,胸部造影 3D-CT では右肺に拡張した肺静脈を認めた.還流 先の大部分は下大静脈であり,Scimitar 症候群と診断された. 心臓カテーテル検査では肺体血流比 3.20,肺小血管抵抗値 0.7wood 単位・m2 であり手術適応となった. Scimitar 静脈-左房吻合術を行い,経過は良好である. Scimitar 症候群は稀であるが,平成 15 年 4 月よりの集団検診のあり方と文献的考察を加えて報告する.
・抄録の最後に「集団検診のあり方」と書いてありますが、著者らは、以前の健診に比べて学生のレントゲンをとる頻度が少なくなったので、このような先天性心疾患を見つける機会が少なくなったと言っているようです。では、どうすればよいか?とくに何も言っておられません。基本的な考え方としては、被曝(と時間、手間、費用)というデメリットと先天性心疾患の発見の機会というメリットを考慮くするということになると思うのですが、いかがなものでしょう?
以下日記
・昨日10/14(土)は、京都橘大学で90分3コマの集中講義。帰宅は19時半頃でした。お風呂入って、夕食、アルコール摂取。今週はつかれきったので、あとはなにもせずU-NEXTでX-MENシリーズの『ローガン』を観ましたが、何か今一だったな。字幕もスペイン語(だと思う)訳してくれてなかったし...ただ、ミュータントの「老い」を描いているのは面白かったけど。この流れで行くと、この映画の一つ前の「時期」の映画ができるはず。
・本日10/15(日)は、恒例の野外レクレーション。(当院の通所リハビリテーションや往診の利用者/患者さんとその家族の小旅行)福山市立動物園にいって、福山SAでお買いものの予定でしたが、あいにくの雨で、動物園へはその入口まで行って皆で記念撮影して、中にははいらず、福山サービスエリアへいって、昼食、お買い物をして帰ってきました。私は老人車をおしたら歩ける利用者さんの「おつきのもの」になりました。一緒にご飯食べているとき、母親のことを思い出しました。こういうゆっくりとした時間を過ごすのもよいなぁと改めて思いました。帰宅は15時半。帰ってからは部屋の整理。いよいよ自室に本がおけなくなってきたので、棚の中の書類を整理しましたが、なつかいしものがいろいろ出てきました。例えば、学生時代にいろいろ活動するために先輩にカンパをお願いした文書・・・あらためて、いろんな人にお世話になったんだなぁと思いました。あと、新人医師時代、現在では大御所になられて千葉大の近藤克則先生ら会議をした時の文書。また、医学生時代(だったと思う)聴いた林病院の故南雲與志郎先生のヒューマニズムについての講演のレジュメ。それから、1984年、1985年に読んだアスベスト関連の文献・・・我ながらちゃんと勉強していたなと思っちゃったりして。なんか、懐かしかったけど、ほとんどの資料は、エイヤッと捨てました。過去とおさらば・・・チガウカーッ!
・明日から、また日常が始まります。さっさと寝ましょう。そうそく、大分トラックボールに慣れてまいりました。