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Swyer-James-MacLeod症候群/半日日直でラッキー、クッキー、洗濯機

研修医に胸部レントゲンを講義するとき、片側性の透過性亢進の鑑別診断は、Swyer-James症候群も考えると講義はするものの、実際自分で診断したことはございません。また、この疾患Swyer-JamesといったりSwyer-James-MacLeodといったり、めんどくさい。人名を病名につけるのはその人を顕彰してでしょうが、以前からこのブログで書いておりますが、やめて欲しい。色んな「争い」が病名つけるのにあるのだろうと思ってしまいます。(ex. 甲状腺機能亢進を示すBasedow病もしくはGraves病なんてお国の争いですかね)

・それはさておき『医学書院医学大辞典第2版』の説明。スワイヤー-ジェームス-マクラウド症候群の項目は→となって、スワイヤージェームス症候群をみなさいとなっております。


スワイヤー-ジェームス症候群
[英]Swyer-James syndrome
[同義語]マクラウド症候群 MacLeod syndrome,スワイヤー-ジェームス-マクラウド症候群 Swyer-James-MacLeod syndrome,片側性透過性亢進肺 unilateral hyperlucent lung,片側性肺気腫 unilateral pulmonary emphysema,肺動脈機能不全 pulmonary artery junctional hypoplasia

胸部X線写真上,一側肺で肺門および肺野の血管陰影の減少を伴い,異常に明るいX線の透過性が亢進している像を呈し,原因が明らかでない病態。1953年,英国のスワイヤー(Paul Robert Swyer,1921生,小児科)とジェームス(George C. W. James,1915-1972,放射線科,米)らにより最初の1例が報告されたためこう呼ばれるが,翌1954年に同じ英国のマクラウド(MacLeod WM)が同様の症例を9例報告しているため,マクラウド症候群あるいはスワイヤー-ジェームス-マクラウド症候群ともいわれる。発生機序として,幼小児の気管支・肺感染で細気管支に閉塞が起こり,次いで肺動脈血流の減少と気腫性変化が起こるとする説と,肺動脈に形成異常があり,二次的に気管支の発育が阻害され,次いで気腫性変化を起こすとする考えとがある。Swyer PR, James GC: A case of unilateral pulmonary emphysema. Thorax 8:133-136, 1953



・で、もって↓のようなレポートがありました。



Swyer-James-MacLeod syndrome: an important differential diagnosis in adulthood




・↑のレポートで「そうなんかい」と思ったのは、 These particular findings (unilateral hyperlucency and corresponding decreased ventilation and perfusion) were already present on previous imaging examinations, but were disregarded.ということ。まあ、症状が何もなかったらしかたないのかな?


・関連した文献↓(写真がいろいろみられます)

Adult Diagnosis of Swyer-James-Macleod Syndrome: Retrospective Analysis of Four Cases

A unilateral hyperlucent lung - Swyer-James syndrome: A case report and literature review

Swyer–James–MacLeod syndrome—a rare diagnosis presented through two adult patients

Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients

Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients.


Read More: https://www.ajronline.org/doi/10.2214/ajr.158.6.1590109
Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients.


Read More: https://www.ajronline.org/doi/10.2214/ajr.158.6.1590109
Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients.


Read More: https://www.ajronline.org/doi/10.2214/ajr.158.6.1590109
Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients.


Read More: https://www.ajronline.org/doi/10.2214/ajr.158.6.1590109
Swyer-James syndrome: CT findings in eight patients.


Read More: https://www.ajronline.org/doi/10.2214/ajr.158.6.1590109
以下日記
・本日9/19(日)は6時起床。朝勉してようやく↓を読み終えました。
喘息診療実践ガイドライン2021

喘息診療実践ガイドライン2021

  • 作者: 一般社団法人日本喘息学会
  • 出版社/メーカー: 協和企画
  • 発売日: 2021/09/03
この本、コンパクトで実践的でよくまとまっていていいなと思います。コンパクトにしたためでしょうが、根拠となる文献が示されておらず内容の検証のしようが無いところが難点(という表現が適切かどうかはわかりませんが)ですね。
・8時過ぎ病院よって自分の患者さんの対応をして9時から日直。本日は休日当番医なので、医師2人体制。しかし、思ったほど患者さんが来なかったので、13時に先に帰らせてもらいました。なんせ、今月2回土曜日宿直、1回ワクチンで半日腫錘、本日日直ですので...で、13時半前に帰宅。緊張がとれたのかからだがだるくてだるくてお昼寝しました。何と1時間半くらい寝てしまいました。それからsocial epidemiology読むのと、英語文献の和訳して、18時くらい。猫たちに餌をやりに行って入浴。夕食。録画の『マツコの知らない世界』で新生姜の所みながらアルコールを飲みました。現在ハイボール飲みながらこのブログを書いております。さて、これからサッサと寝るか、アマゾンプライムビデオで何か観るか?
・明日はお休み。某研究会の自分の発表のためのパワーポイントを仕上げたいと思います。

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FYMI: DPP-4阻害薬で首下がり症候群/プチプチ筋注うちまくり

大分以前に首下がり症候群について検索したことあるのですが、ようわかりませんでした。私の持っている三つ医学辞典にも首下がり症候群というのはなくて「首下がり」というのが載っておりました。↓のような説明ですが、ちょっとちがうなーと以前思った記憶があります。


『医学書院医学大辞典第2版』では↓


首下がり
クビサガリ
[英]kubisagari

1894~1897年,東京帝国大学の三浦謹之助が東北地方に地方病として発症した多数例について記載した病態である。断続的な頭部の前屈徴候が主症状のほか,眼瞼下垂,複視,舌や口唇の運動麻痺,体幹・四肢の不完全麻痺を来す。首の下垂の病因は深部頸筋の筋力低下として説明された。三浦は首下がり病はジェルリエ病と同一疾患であると記載したが,両者ともに原因不明のままほぼ消滅した。首下がりを来す疾患は,筋緊張性ジストロフィー,慢性多発・皮膚筋炎,ミトコンドリア筋症など骨格筋疾患に多く,神経原性疾患では筋萎縮性側索硬化症を代表とする。パーキンソン症候群に属する疾患では,頸筋の固縮やジストニアによっても首下がりが発症する。

↑は、英語の病名ががローマ字で日本語そのまんまなんですね。


ジェルリエ病
ジェルリエビョウ
[英]Gerlier disease
[同義語]麻痺性めまい paralytic vertigo(仏vertige paralysant)

スイスアルペン地方に多発し,わが国では青森県,岩手県,福島県などの農村にみられる夏期の疫病で,ジェルリエ(Felix Gerlier,1840-1914,医師,スイス)によって初めて記載された。症状は頭痛,頸部痛,視力障害,めまい,眼瞼下垂,頸部および背部筋の一過性不全麻痺を主とするが,意識,知覚などは障害されない。原因は不明であるが,過労,炭水化物の過食が誘因となる場合がある。ウシやウマと接触したヒトに起こることから,ブルセラ症の一種ではないかとの考えもある。この疾患は現在ヨーロッパでは報告がないが,日本ではなお記載がある。予後は良好である



・で、どうもスッキリしないのですが、↓の論文に定義が曖昧と書かれていたので、自分がスッキリしなかったのもしゃあないなあと納得


首下がり症候群(Dropped  head  syndrome:  DHS)は何らかの原因により体幹に対して頭部が異常に前屈した状態が持続する「首下がり」を呈する疾患群であるが,定義と解釈に議論があり,研究する際には用語を適切に運用する必要がある


臨床神経生理学 45(4): 190―197,2017「首下がり症候群」への筋電図によるアプローチ
~体幹部の筋電図検査の重要性について~
関 口 兼 司






・で、本日のお題、DPP4阻害薬と首下がり症候群についての論文↓


Dipeptidyl peptidase(DPP)-4阻害薬の関与が疑われた首下がり症候群の1例


大田 貴弘, 吉田 亘佑, 鈴木 康博, 黒田 健司, 木村 隆


臨床神経学 61 巻 (2021) 5 号




要旨

薬剤性の首下がりの原因にはDipeptidyl peptidase(DPP)-4阻害薬が含まれるが実際の報告は少なく,またMRI所見の経時的変化を示した報告はない.症例は63歳男性.2019年2月からシタグリプチン50 mg/日内服が開始された.2020年1月中旬から首下がりが出現し4月上旬に精査入院された.頸部伸展筋の筋力低下(MMT 3)を認め,MRIで後頸部筋群にSTIR高信号を認めた.シタグリプチンの関与を疑い入院後中止とし,入院10日目には姿勢は正中位に改善した.中止1か月後のMRIでは後頸部筋群のSTIR高信号は淡くなっていた.DPP-4阻害薬開始後に首下がりを生じた場合は,同薬の関与を疑い内服中止を検討すべきである.

・私が時々処方するDDP4阻害薬の一つであるジャヌビアの添付文書見ましたが、首下がり症候群の記載は無いようでした↓

https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00061993.pdf

・ただ、ネットでみてみると原因としてDPP4阻害薬をあげているのがありました↓

 

首下がり症候群とは(原因・症状経過・診断検査・治療法など)

梅林 猛

 

https://mdf.or.jp/neckdown/

 

・オマケ↓

臨床神経学 早期公開


Parkinson disease and its look a like―鑑別のための神経症候


下 泰司, 服部 信孝

https://www.jstage.jst.go.jp/article/clinicalneurol/advpub/0/advpub_cn-001459/_pdf/-char/ja

抄録

 

パーキンソン病(Parkinson’s disease,以下PDと略記)を診断する際には,様々な手法で他の疾患を除外する必要があるが,臨床症状からだけでは鑑別が困難であることが知られており,画像検査や,薬物に対する反応を見ることでようやく診断がつくことが多い.しかし,近年,特に,PD,進行性核上性麻痺,多系統萎縮症の鑑別に役立つさまざまな神経症候が報告されてきている.丁寧に神経学的診察を行うことで,これらの症候を観察すれば,ある程度疾患の鑑別が可能である.現在は画像診断も発展しており,さらに今後AIを用いた診断も検討されているが,今後も系統的な神経学的診察が,これらの疾患を診断するうえでは重要である.

 

以下日記

・本日9/18(土)は5時5分起床。それなりに朝勉(social epidemiology)できました。8時頃病院へ行って回診。9時過ぎから12時前までコロナワクチンの接種。どなたも副反応がでず安心しました。本の数分患者さんと接するわけですが色んな人がひとおもしろい。ついてくれた看護師さんも気の置けない人なので楽しく仕事ができました。ワクチン接種終了後もちょっと仕事して13時頃病院を出て帰り道、金光町の「ふるいち」によって肉ぶっかけうどん食べて13時38分帰宅。ちょっとだけ勉強してお昼寝。それから夕方までおもにsocial epidemiology読んでいました。猫たちに餌をやりに行って入浴、夕食。録画の『孤独のグルメ』と『月曜から夜ふかし』をアルコールを飲みながらみてしまいました。で、このブログを書いております。もうちょっと勉強してから寝ます。明日は日直。休日当番医で医師2人体制。もし患者さんが少なければ昼から帰っていいと言われているので、患者さんが少ないことを切に望む物であります。インシャラーメンダブツ。

 




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こんなこともあるのね3題/複写機端会議

日本呼吸器外科学会雑誌35 巻 (2021) 5 号、6号の目次をみていたら、へーっこんなこともあるんかという論文があったので、皆様とシェア↓



①大腸癌が原発性肺癌への腫瘍内転移を来した1例


長 靖, 加地 苗人, 野村 俊介, 本橋 雄介, 佐藤 昌明, 竹内 幹也


日本呼吸器外科学会雑誌35 巻 (2021) 5 号




症例は70歳男性.上行結腸癌術後経過中CTにて右肺下葉,肝右葉の結節と肺門縦隔リンパ節腫大が認められた.肺結節の生検を施行し,原発性肺癌の診断となった.肝腫瘍は術前大腸癌肝転移と診断した.肺癌に対し,右下葉切除術+ND2a-2を施行した.病理所見では肺腫瘍の90%を占める主腫瘍部と10%弱の高円柱細胞部を認めた.いずれもadenocarcinomaであったが,前者はTTF-1(+),CK7(+),CK20(-),CDX2(-),後者はTTF-1(-),CK7(-),CK20(+),CDX2(+)であった.主腫瘍部は原発性肺癌pT2aN2M0,pStage IIIA,高円柱細胞部は肺癌原発巣内への大腸癌転移の診断となった.肝腫瘍は切除され大腸癌肝転移の診断であった.肺癌補助化学療法を施行したが,22ヵ月で肺癌により死亡した.



・↑のようなものを腫瘍内腫瘍転移というそうですね。


②反回神経より発生した上縦隔神経鞘腫の1切除例


黒田 紗菜恵, 田中 雄悟, 井澤 良介, 酒井 秀都, 法華 大助, 眞庭 謙昌


日本呼吸器外科学会雑誌35 巻 (2021) 5 号




症例は69歳男性.検診レントゲン異常で前医を受診した.胸部CTにて上縦隔に気管の右側偏位を伴う40 mm大の腫瘤を認め当院紹介となった.気管支鏡検査で気管への浸潤を疑うような所見はなく,生検で神経鞘腫と診断され,外科的切除の方針となった.胸骨正中切開でアプローチし,腫瘍が腕頭動脈と左総頚動脈の間に存在し,気管の右側へ圧排を確認した.術中神経モニタリングシステム(NIM;Nerve Integrity Monitoring)を使用し,反回神経の走行を確認しながら腫瘍被膜を切開し,腫瘍成分を被膜間摘出した.術後,嗄声は認めず第8病日に退院となった.現在術後12ヵ月無再発経過中である.NIMで神経束の走行を確認しながら被膜間摘出術を施行し,反回神経を温存することで神経麻痺を回避することが可能となった,縦隔神経鞘腫の1切除例を経験したため報告する.


・私は内科医なので術式の事はわからず反回神経から出た腫瘍の手術は嗄声を起こすだろうなと漠然と考えていたのです、そうでもないのねと認識したものです。


③CTガイド下マーカーが気管支を経由して消化管に迷入した2例


油原 信二, 河野 匡, 藤森 賢, 鈴木 聡一郎, 菊永 晋一郎


日本呼吸器外科学会雑誌35 巻 (2021) 6 号




ナイロン糸付きマーカーによるCTガイド下マーキングでは,気胸,肺内出血,空気塞栓などの合併症が知られる.今回,マーカーが気管支を経由し消化管に迷入した2例を経験したので報告する.症例1:左上葉結節に対して手術前日にマーキングを施行したが,術中,胸腔内にマーカーを認めなかった.病変は触知し得たため部分切除を施行.CTでは下行結腸にマーカーを認め,第3病日に便中へ排出された.症例2:右中葉結節に対して手術前日にマーキングを施行.処置後のXpでマーカーを認めず,CTで小腸内に認めた.腫瘍を触知し得たため中葉部分切除を施行.腺癌の迅速診断のため中葉切除を施行した.第3病日の腹部Xpでマーカーは消失し,CTでも腸管内に認めず,排出されたと判断した.マーカーが気管支から喀出され消化管に迷入したと考えられ,気管支を避けたマーカー留置,付属ナイロン糸の皮膚への固定が迷入を避けるために効果的と考えられた.


・体の中の異物がいろんなところに行ってしまうという論文はいっぱいありますが、糸つけていたマーカーでもこうなるねと思った次第。全く余談ですが上の論文では、きちんと粉じん曝露歴を「なし」と記載しているところがよろしい。(って、アンタ、何様?)


以下日記

・本日9/17(金)は5時3分起床。ちょっとゆっくり朝勉(social epidemiology)ができました。出勤し病棟よって午前外来。途中10分で昼食とって午前の部が完結したのが14時。ちょっと回診して病棟のコロナ対応チームの看護師さんに酸素療法の講義。それから、回診、書類作成。で、帰ろうかなと医局の前の廊下をあるいていたらコピーしていた看護部長と遭遇。ちょっと真面目な話してそれから私の猫ちゃんの話、後からパートのDr.も「参戦」しペットのお話。まあ、雑談ですが、めったに10分も雑談することないので、ある意味新鮮でした。(当然3人ともマスクしております)ああ、お酒飲みながらたわいのないはなしをしたい。

・帰宅は19時16分。まず猫たちに餌をやりに行ってから入浴。夕食。録画の『マツコの知らない世界』をみておりましたが、ワイヤレスイヤホンが欲しくなりました。

・その後ちょっと勉強してこのブログを書いております。もうswimmerがおそってきたので、寝にいきます。と言っても寝ながらゴルゴ13読みますけどね。

・明日は午前中コロナワクチン接種の当番です。アナフィラキシーがどうかおこりませんように。インシャラーメンダブツ。

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リウマチ性多発筋痛症で胸鎖関節が腫れる/ヒーロー、ヒーローになってる時は今♪

・本日の標題にあるリウマチ性多発筋痛症とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


リウマチ性多発筋痛症
[ラ]polymyalgia rheumatica;PMR
[略語]PMR

高齢者における代表的リウマチ性疾患。頸部,肩および上腕部,腰部の疼痛とこわばりが特徴で,筋病変はなく滑膜炎が主な病態である。巨細胞動脈炎と高頻度に合併する。50歳以上の年齢層において0.1%弱の患者が存在。前記部位の対称性こわばりと圧痛は起床時に顕著である。赤沈値亢進とCRP高値を認めるが,リウマトイド因子,抗核抗体などの免疫異常所見は存在しない。関節リウマチとの鑑別が必要。少量のステロイド薬が有効で,生命予後は良好である。


・で、その疾患で胸鎖関節が腫脹したというレポート↓


Sternoclavicular Joint Hypertrophy Involved in Polymyalgia Rheumatica


Koichiro Yamamoto, Kosuke Oka, Kou Hasegawa, Fumio Otsuka


Internal Medicine 60 巻 (2021) 18 号




・ということで、この疾患を疑ったときは胸鎖関節を良ーくみてみましょう。


以下日記

・本日9/16(木)は、お疲れモードで6時半起床。それでも、ちょっとだけ朝勉して水島へ。午前中産業医学科外来。新患さん2名。お昼は近くのうどん屋さんの古狸庵にいってエビ天うどん。久々に言ったのでオバチャンが「おひさしぶり」ですと挨拶してくださった。その後玉島へ戻ってお仕事。新入院2名その他諸々あって濃密でしたが17時30分には病院を出ることができました。18時1分前に帰宅し、きていた回覧板回し猫たちに餌をやりに行って入浴。そして夕食。で、明日の看護婦さんへの講義の準備と知り合いの弁護士さんに頼まれてていた仕事をして、現在このブログを書いております。これから歯磨きしてさっさとねます。

・明日は、午前外来、午後学習会、回診。夜zoomで面談(?)。そして頼んでいたベルギービールが届く予定なので酩酊します。ところで、本日の標題の後半、わかるかな?

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臍の石/「午前」で、エナジーオフ

「ヘソのごま」はよく知られている(最近の人はもしかして知らん?)いますが、ヘソの石=臍石(さいせき)はあまり知られていないと思います。お臍の中になる焦げ茶色の「腫瘤」です。↓のようなレポートがありました。


 An Umbilical Mass in a 76-year-old Woman


Hiroaki Nakagawa, Yasushi Miyata


Internal Medicine 2021 年 60 巻 18 号 p. 3059





・Omphalithという言葉は、私の持っている『医学書院医学大辞典第2版』、『南山堂医学大辞典第20版』、『ステッドマン医学大辞典改定第6版』にはどれも載っていませんでしたが、文献を検索していると臍石という役で出ていました。上の論文では、rareと書かれていますが、結構外来でみますけどね。大切なことは、臍石ときめつけず↑の論文にかかれているような疾患も頭に思い浮かべなければならないということですね。

The differential diagnosis includes urachal sinus, umbilical endometriosis, keloids, malignant melanoma, and Sister Mary Joseph’s nodule.


・ちなみに、大きいのは3cmちかくのものもあるようですね↓


摘 出 に難渋 した巨大臍 石 の1例


井原司、他。


日 臨 外 会 誌 64(6), 1511-1514, 2003




症例90歳,女性.臍部の腫脹と疼痛を主訴に当院を受診.臍部に黒色の3cm大の臍石を認め圧痛と臍周囲に発赤を伴っていた.生活歴において現在までに臍を洗浄した記憶はなくまた手術既往もない.腹部単純レン トゲン検査では所見はみられ なかったが,腹部CT検査では臍内に層状3cm大の結石を認めた.治療は臍孔より絞り出すようにして摘出を試みるも困難だったため,臍孔周囲に局所麻酔を行い,臍 孔を十分に開大し摘出した.臍石径は27×26×13mmであった.摘出した後の臍窩には不快な悪臭のある垢が存在し臍炎を併発していた.臍石の報告は現在まで数件の報告しかみられない.さらに摘出に難渋するほどの巨大臍石の報告は現在 までにみられず非常に稀な症例と考えられる.


・↑でも臍石は報告が数件しかないとまれな物のように書いていますが、あまりにもよくあるので、報告されていないのではないかと思うものであります。



以下日記

・本日9/15(水)は6時に起きて、朝勉として『喘息診療実践ガイドライン2021』をよみました。そしていつものように朝食、猫たちに餌やって出勤。病棟ちょっと寄って午前外来。これが結構濃密でした。途中10分で昼食とって午前の部が終了したのが14時。で、病棟回診をサッサとして、カンファレンス。その時点でかなり疲労を感じておりましたが、ショートの夜間診療は問題なく終わり、18時21分帰宅です。(いつもは夜間診療後いろんな書類を書いたり読影をしたりするのですが疲れているのでしませんでした)猫たちに餌をやって入浴、ちょっと勉強して夕食。録画の「ヒューマングルメンタリー おもうまい店」を観ました。これ、おもしろんですけど、長々とあまり関係の無い場面を見せることもあり、手抜きしてるんじゃないか、編集がきれいでないとも思ってしまいます。それが、ウリというなら、まあそうなんでしょうが。芸術作品(これがそういう物かどうかはわかりませんが)賛否両論があるでしょう。

・これからちょっとだけsocial epidemiology読んで21時台には寝たいと思っております。


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マイ手帳大賞:Birds sing when they are in the sky, they sing: "Peace, Peace, Peace"/睡魔が金メダル級

遠い遠い昔、フランコ政権から亡命していた音楽家のパブロ・カザルスが、自分の国では鳥たちがピース、ピースと歌っているといったと誰かから聞いたのですが、正確にはどう言ったのかしりたくて調べてみました。しかし、当時の私の検索能力が低かったのと、そもそもこれだけインターネットが普及する前だったので、調べることができませんでした。で、今日あらためて調べてみました。すると↓のようなサイトがあり、本日の標題のことばだったということです。


Biography

United Nations speech - 1971





↑の中で↓が書かれています


I have not played the cello in public for many years, but I feel that the time has come to play again. I am going to play a melody from Catalan folklore: El cant dels ocells - The Song of the Birds. Birds sing when they are in the sky, they sing: "Peace, Peace, Peace", and it is a melody that Bach, Beethoven and all the greats would have admired and loved. What is more, it is born in the soul of my people, Catalonia.



↑のサイトでPau Casalsとなっているのは、カタルーニャ語ではこう呼ばれているそうです。


・まあ、本日のブログはこれだけのことですが、なんでまた今日調べたかというと、運転中に「鳥の歌~ホワイトハウス・コンサート」を聞いたからです。亡命して二度と祖国にかえらなかった(かえれなかった?)彼の、ピースという言葉はとても重く、いろいろな思いが詰まったものと感じます。



以下日記

・昨日9/13(月)は、6時起床。朝勉して、猫たちに餌やって、朝食とって、燃えるゴミ出して、9時まで自習して9時から因果推論のZOOMでの勉強会でした。その後お昼ごはん食べて出勤。病棟回診して、夜間診療、その後レントゲン読影や事務作業して20時11分帰宅。お風呂入って夕食。で、ちょっと勉強してのですが眠くて眠くて22時前には寝たと思います。

・本日9/14(火)は早く寝たのに6時27分起床と遅起き。やっぱり土曜の宿直や月曜の夜間診療が応えているのでしょう。一瞬勉強して出勤。何と退院間近の患者さんの状態が悪化(と言ってもそう重篤ではないですが)しているではないですか。そちらに対応をしてから午前外来、午後回診、なんとか15時半ごろ病院出て16時前帰宅。その後ZOOMで大学院のcritical appraisal。そして猫たちに餌やりにいって、入浴。ちょっと勉強して夕食。そのご頼まれている英語を訳して、金曜日にする酸素療法の学習会の準備をしてこのブログを書いております。このあとちょっとだけ英語の文献を読んで22時台には寝たいと思います。

・ちなみに本日の標題の後半は睡魔とswimmerをかけておりますが、わかったかな?(と、思ったら、コンタック600・・・チガウカーッ!)







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「ICする」病の根の深さ/麺すすりの研究でイグ・ノーベル賞を取って欲しい

過去何回も書いていますが、informed consent:ICはよく医療界で「ICする」という使われ方がしていますが、明らかに誤用です。そもそもconsentという英語は「同意、承諾」という意味がありますので医療者側が説明してconsentするって、自分で言ったことに自分が同意すると言うことですよね。

・「ICする」という言葉を聞いたり、カルテ記載でみると「ああ、この人、きちんと勉強・・・とくに医療倫理や患者の権利について・・・していないなぁ」と思ってしまうのです。だって、英語の論文には倫理的事項をかくところが必ずあって、そこでICをしたなんて書かれていません。ICを取得した、もしくは患者さんがICを「与えた」(giveの過去形のgave)と書かれています。きちんと英文で倫理的事項の所を読んでいたら、日本語で「ICする」なんていうのはおかしいと思うでしょう。たぶん、倫理的事項の所はすっ飛ばして結論だけ論文を読んでいるのでしょう。

・ただ、わたしが一番問題とするのは、ICの歴史を学んでいないと言うこと。研究したり論文かくとき最近流行のCOIを明らかにするのと同様にICについても書かないといけないから書くという感じなのでしょうね。ICというのは患者さんの人権、尊厳、そして命までも医療、医学研究で損なわれたという過去の苦い経験のもと、その概念がでてきたものです。それを学んでないから「ICする」なんて平気でいっちゃうんですよね。

・で、なぜずーーーっとこういう誤用がなされるのか?それは、教える方(大学の先生や研修病院の指導医)が平気で「IC」するとつかっているから。公的なマニュアルやガイドラインにもそう使われているから。

・で、先日ZOOMで内科学会の生涯教育講演会を視聴していて、ああ、やっぱり根が深いとおもってしまったこと。「昨今の学生教育と研修医教育」のところで全国の医学生がうけるコンピューターのテスト「CBT:Computer based test」が紹介されていました。その中の問題が↓

インフィンフォームド・コンセントについて正しいものはどれか?

A.新薬の臨床試験においては必要ない

B.看護師が医師に代わって行っても良い

C.未成年の患者では、保護者にのみ行えば良い

・・・


・インフォームド・コンセントを「行う」と使われています。行うのではなく取得するですね。

・もう、私が超有名になって『「ICする」はやめましょう』という本を書くしかないですね。ああ、ビッグになりてーぜっ!ナンチャッテ。


以下日記

・昨日9/11(土)は、6時半に起きてまず猫たちに餌やってから自分の朝食。夕方まで勉強と資料の片付け、途中お昼寝でした。

・大体、朝、晩猫たちに餌をやりにいくと、義父の家の前の小道を猫たちが迎えに来て一緒に家まで歩いて行きます。10匹近くの猫たちにまとわりつかれて歩くわけです。ときどきあまやって蹴っちゃいますが。それをみていたご近所の若奥さんが「先生、アニメみたい」(かわいいと言ってくれたかどうかはさだかでない)。そういえば、「スケッチブック」という4コマ漫画にもそういう場面があったな。

・17時30分から宿直。大きな事はなく資料が整理できたのですが...

・本日9/12(日)は0時頃宿直室で寝たのですが、夜中2時過ぎ起こされて病棟対応、まあ、30分くらいですんで、また寝たのですが、6時過ぎて病棟より患者さんの急変の電話、あわてて病棟へ。7時前には落ち着いたので、朝食摂って事務作業。9時前に日直のDr.が来てくださり9時11分帰宅。その足で配偶者と生協の配り物をして10時帰宅。それから昼間でお勉強。そのうちの一つが↓




喘息診療実践ガイドライン2021

喘息診療実践ガイドライン2021

  • 作者: 一般社団法人日本喘息学会
  • 出版社/メーカー: 協和企画
  • 発売日: 2021/09/03
  • メディア: -
・上の本は、パラパラとは見たのですが、今最初からきちんと読み直しております。でその中でドライパウダー製剤定量吸入器の説明で、「吸気流速(そばをすすれる程度)」が必要である。」とあります。私もこの本読む前から患者さんに麺類好きですか?すすれますか?と訊いてから吸入薬を処方するようにしています。そこで、今回はたと疑問に思ったこと。蕎麦、饂飩、ラーメン、そーめん、フォー等吸入する力(吸気流速)は、同等なのか?結構饂飩は力がいるのではないかという疑問がわいてきました。で、今日の標題の後半部分、そういう麺をすする力(吸気流速)をその種類ごとに測定する研究はないのだろうかと?誰かしてください。ちなみにイグ・ノーベル賞を知らない方は↓結構日本人受賞しております。
・お昼ごはんは、私の好きなイタリアン・スパゲティ(ナポリタンとも言う)を配偶者が作れて、その後1時間弱勉強して睡魔が襲ってきて1時間くらい昼寝。昼寝から目が覚めて、寝ぼけ冷ましにkinndleでゴルゴ13の第1巻を読み直しました。私、ゴルゴ13は200巻持っており、一通りは読みましたが、もう内容を忘れております。ゴルゴ13は時々講義にも使わせてもらっております。主には、彼も人間ドックはうけているし、ちゃんと休みも取っているというお話。あと、もう一つはコミュニケーションについて。興味ある方は、私の講義を聴きに来てください。(今度いつするか、知らんけど)
・その後、主にはsocial epidemiologyの第12章を読んでおりましたが、読みやすいけどちょっと1段落が長いときがある。18時頃猫たちに餌。最近時間があるときはネコが餌を食べるのを眺めながらiPhoneで音楽を流しております。パッフェルベルのカノンヴィヴァルディの四季。数匹の猫は興味を示してくれます。今日は一匹私の前にスフィンクス座りして音楽を聴いていました。(かな?)その後夕食。お腹いっぱいなのでお風呂に入れず、このブログを書いております。これから一つシリカの発がん性に関する英語の論文を読んで、眠くなってきたらNYへ行きます。(と言うようなことを家族のラインにかいたら、子供達が、えっ、お父さんアメリカ行くの?と反応してくれました)
・明日は、午前ZOOMで因果推論の勉強会、午後から仕事で回診、夜間診療です。

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医療用絵文字/早起きしすぎると夕方エナジーが切れる

SNS, e-mail, LINE等々、最近の発展には着いていけません。私LINEでスタンプ時々使っていますが、最近の若者は使っていないと言うことらしいので、じゃあどうしてるのかな?と思ってしまいます。しかーし、絵文字は多分使われているのでしょうね。そして、絵文字がemojiとなって国際的になっているのですね。悪名高き過労死がkaroushiとして国際的に通用するようになったのは悲しきことですが、絵文字が国際的になってのはいいことだと思います。(多分・・・光あるところに影があるので、問題があるのかも知れませんが、知らんけど・・・と、言っておいて例えば人種やジェンダー)で、そもそも絵文字とは↓


誇るべきMADE IN JAPAN  “EMOJI(絵文字)”





絵文字一覧




前置きが長くなりましたが今週のJAMAで絵文字が取り上げられていました↓


Emoji for the Medical Community—Challenges and Opportunities


Debbie Lai, BA; Jennifer. Lee, BA; Shuhan He,MD


JAMA September 7, 2021 Volume 326, Number 9




↑の論文から医療用の絵文字がダウンロードできます。残念なのは著者が日本人じゃ無いことですね。まあ、それだけ絵文字がインターナショナル。




あっけなく以下日記

・本日9/10(金)は、4時33分に目が覚め二度寝せずそのまま起きて勉強しました。おもに今日研修医に講義するための酸素療法について、そしてちょびっとだけ気管支喘息について。で、出勤。午前外来、午後回診。その合間に、通所リハのカンファレンス、認知症の会議、研修医への講義です。もう夕方になって着かれたのでサッサと病院出て、18時ちょうど帰宅。猫たちに餌やりにいってちょっと勉強、入浴、夕食。で、アルコールもいただいて、現在ジムビームのハイボール飲みながらこのブログを書いております。これからちょっと英語の論文の和訳を行います。眠くなったらサッサと寝ます。

・明日は日中はフリー、夕方から宿直です。土曜日宿直すると(土)(日)の活動が制限されて本当にいやですが、する人がいないので仕方が無い。こういう生活はこの組織から足抜けしないとどうしょうもないですね。


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アモキシシリン+伝染性単核球症=皮疹/転院の段取り大変

遠い昔遠い昔、大阪万博の頃、X+Y=LOVEという歌を私が住んでいる鴨方町にちょっとご縁のある、ちあきなおみが歌っていたことをご存知か?それはさておき伝染性単核球症(IMと略)にはアンピシリンを投与すると皮疹が出るというのは有名な話。ただし有名なことと頻度が高いことはイコールではありません。最近そんなに高率には皮疹は出ないというお話もあるようで...それはさておき、そもそも伝染性単核球症とは『医学書院医学大辞典第2版』によると↓


伝染性単核球症
デンセンセイタンカクキュウショウ
[英]infectious mononucleosis

発熱,咽頭炎,リンパ節腫脹,脾腫を主徴とし,末梢血に異型リンパ球が出現する急性ウイルス疾患。病原体はEBウイルスである。本ウイルスは世界中に分布し唾液で感染する。多くは幼児期に初感染し無症状か軽症である。本症患者は14~18歳に多く,稀に成人になって初感染後に本症が出現する。一般に予後は良好である。頻度は少ないがサイトメガロウイルスの初感染症状と類似する。特異的治療法はない。


・ホンでもってIMにアモキシシリンを投与したら発疹がでたというレポート↓


 Amoxicillin Rash in Infectious Mononucleosis


    Anaas Moncef Mergoum


    N Engl J Med 2021; 385:1033 September 9, 2021





・↑のレポートの最後に回復まで3週間みたいにかかれていましたが、結構時間がかかるのねと思ってしまいました。


・『レジデントとのための感染症診療マニュアル 第4版』のEBV感染症の所のP476に、「咽頭炎、扁桃腺炎が激しい場合には、溶連菌による咽頭炎との鑑別が難しく、実際に両者が合併することもあり、そのような場合には記述の抗菌薬を使用する」とあります。ずーーーと、以前から疑問に思っていたことがかかれていてすっとしました。(第3版にも書かれていたのかも知れませんが、見落としていたか、読んだのを忘れていたのか...)

・まあ、皮疹の頻度が高くないと言ってもペニシリン系は投与しない方が良いでしょうね。


以下日記

本日9/9(木)は6時起床。朝勉ちょっとして出勤。病棟よって、午前外来。お昼地域のお店にお金を落とすべく地元の中華料理屋さんのお弁当を医局で食べました。その後病棟カンファレンス。そして回診の合間に患者さんの転院の相談やご家族への電話連絡等。かなり転院の手続きは大変です。それでも、昔に比べたら「連携室」というところが、手続きをしてくれるようになったので大分楽にはなりましたが。で、18時16分帰宅。猫たちに餌をやりに行って入浴、夕食。録画の『サラメシ』と『マツコの知らない世界』の半分をみて、明日の研修医への講義のレジュメ作りと、ちょっと勉強してこのブログを書いています。夕食時ステラアルトアを1本飲んだだけなのに、すでに眠たい。そろそろ寝にいきます。


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りんご農作業に関連する頚髄損傷/今日こそさっさとねるぞーっ!

・以前何回か書きましたが、第2次および第3次産業に比べて第1次産業の労働安全衛生への取り組みは遅れています。ほとんどTVを観ない私ですので思いっきりバイアスがありますが、TVで農業や漁業の労働安全対策に関するニュースや特集を見たことがありません。それはさておき、取り組みが遅れているのは確かなので、ちょっとずつでもその取り組みを進めるために、その労働関連疾患の実態を明らかにしていかなければなりません。で、↓のような絵レポートがありました。


りんご農作業に関連する頚髄損傷の症例集積研究


   弘前医学71 巻 (2020-2021) 2-4 号


   町野 ひろみ, 他。




抄録

目的 : 津軽地方での外傷診療において,我々はりんご農作業に関連した頚髄損傷をしばしば経験するが,その受傷機転や臨床像には不明な点がある. 本調査の目的は,りんご農作業により生じた頚髄損傷の受傷機転と臨床経過を明らかにすることである.
対象と方法 : 2015年1 月から2019年8 月までに弘前大学医学部附属病院高度救命救急センターに搬送された,りんご農作業に関連した頚髄損傷症例を対象とした.診療録より患者の属性,発生月,受傷機転,神経学的重症度および予後についての情報を抽出した.
結果 : 同定された10例のうち9 例が男性であり, 5 月と6 月に多発した( 7 例).受傷機転は2 つに分類され,乗用草刈 機運転に関連するもの( 5 例)と梯子などからの墜落( 5 例)であった.退院時のAmerican Spinal Injury Association Impairment Scale( AIS) は,Aが1例,Bが2 例,Cが2例,Dが3例,Eが2例だった.
結語:りんご農作業に関連する頚髄損傷は5 から6 月に好発し,乗用草刈機運転,梯子上の作業中に発生していた.重 症例も観察され,予防策の構築が急務である.

cf. 脊髄損傷の包括的治療

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/55/7/55_55.597/_pdf

・今、自家用車は非常に安全のことが強調されているのに、農機具についてはほとんど強調されていません。安全な機械を使うと費用が高くなる、そんな高い機械を農民が買うのかという議論があるそうです。(余談ですが、日本の中古の農機具を買い集めて海外に輸出しているビジネスがありますが、労働安全衛生上問題のある機械を輸出、ひいては労災職業病を輸出していると思ってしまうのです)

・それはさておき、ああ、こういう受傷機転かと勉強になった論文でした。

 

以下短小日記

・本日9/8(水)は6時16分起床。一瞬朝勉して朝食後出勤。8時前に宿直のDr.の申し送りを受けて活動開始。まず病棟へ寄ってから午前外来。午後回診とカンファレンス、ショートの夜間診療、その後書類の整理で、19時11分帰宅。まず猫たちに餌をやりに行って入浴、夕食。唐揚げだったのでビールをいただきました。その後ちょっと勉強してこのブログを書いております。今日はサッサと寝ます。

 




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