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GISTを少し勉強してみました/久々のそば打ち

有名人が何かの病気になってニュースになると、外来で「自分もその病気じゃないか?」と心配される患者さんが来られます。で、今回GISTについてちょっとだけ調べてみました。


・まずはGISTの基礎知識↓(国立がん研究センター がん情報サービス)





で、もうちょっと具体的にどんな病気かイメージをもつために症例報告↓


根治術後9年で局所再発巣を切除した十二指腸GISTの1例


 日本臨床外科学会雑誌 79巻(2018)9号



 
抄録

症例は77歳の男性で,2005年に十二指腸水平脚のgastrointestinal stromal tumor(以下,GIST と略記)に対し十二指腸楔状切除術を施行した.その後再発を認めず,2011年に経過観察を終了したが,2014年に貧血を指摘され当科紹介となった.精査にて十二指腸水平脚に腫瘍を認め,局所再発を疑い十二指腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査は初回と類似の組織像を呈し,前回切除部近傍での発生であるため十二指腸GISTの局所再発と診断した.5年以上の晩期再発をきたした十二指腸GISTの本邦報告例の検討から,核分裂像数が少なくかつ腫瘍径が大きい症例では晩期再発を起こす可能性があり,長期の経過観察が必要である.再発GISTの治療は原則イマチニブの投与だが,自験例のように切除することで予後の改善が期待される症例もあり,今後その適応となる症例の臨床像を明らかにしていく必要がある.

・そしてGIST診療ガイドライン↓

http://www.jsco-cpg.jp/guideline/03.html#g_q1

・GIST診療ガイドラインの「要約」↓

https://gist.jp/guideline

・薬品メーカー(ファイザー)が作っている(と思います)サイト↓

https://ganclass.jp/kind/gist/

 GISTに一般的に使う内服薬は、イマニチブ。それが、効かない場合スニチニブリンゴ酸塩(商品名 スーテント)。それを販売している会社が、ファイザー。それが効かない場合はレゴラフェニブ(商品名 スチバーガ)というバイエル薬品が販売している薬。

・今回勉強してよかったなと思うことは胃粘膜下腫瘍(SMT)のフォローの仕方のフローチャートが確認できたことです。(大体今まで消化器の先生に個別に相談していたので)

 

以下日記

・昨日3/30(土)は、8時前まで寝ておりました。で、なかなか起きてこない私を(死んでるとは思わず、仕事がないのか)心配して起こしに来てくれました。で、この日は夕方まで珍しくフリー。書類かいたり、本の整理、部屋の片付けをしたり、昼寝をしたり。17時に家を出て病院へ。17時半から宿直でした。日直の先生の申し送りでは、落ち着いていましたということですが、交代した途端、外来→入院、入院患者さんの対応が結構あり。まあ、真夜中は起こされずにすみましたが...

・本日3/31(日)は、7時半起床。シャワー浴びて、朝食とって、病棟へ行って、9時前に日直のDr.と交代し、9時半頃帰宅。相変わらず書類の整理や部屋の片付けをお昼まで。13時から15時40分まで、久々のそば打ちクラブ。(手帳で確認すると1/20以来)皆さんから久しぶりと声をかけてもらいました。そういうのがうれしいんですよね。医療とは全く違う「環境」も良いものです。(でも、クラブの仲間の多くが、先生と呼んでくれますけど)今回久々ですが、比較的うまく(しかし、最後は先生に手伝ってもらって)そばが打てました。帰宅後は、勉強、調べ物、弁護士さんから頼まれた意見書作成。で、お風呂入って、風呂上がりにパーテル リーヴェン・ブロンドというベルギービールを飲みながらこのブログを書いております。(夕食は30分後)次は、残り少ない六十餘洲をのみましょうか...

・明日は、午前中は自分の研究。午後から病院に行って回診、夜間診療です。金曜日に入院された方は、元気になられていて退院できそう。ちょっと前に入院された方は調子が悪くて月曜日の検査結果がどうか心配。残念ながらすべての病気が治るわけではないのですが...

 

 


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SSP: 平成31年度版死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル/月極駐車場、サウンドトラック、そしてグループサウンズ

・私、職務上時々変な死亡診断書を見ることがあります。で、もって自分でも死亡診断書とするのか死体検案書とするのか分からなくなるときがあります。毎年(だったと思う)厚労省が↓のようなマニュアルを公開してくれているので助かります。皆さんとシェアするため、ログ↓



平成31年度版死亡診断書(死体検案書)記入マニュアル



・皆様もご参考になさってください。



あっという間に以下日記

・本日3/29(金)は、5時55分起床。朝勉して出勤。午前外来。入院伝票を2枚切りました。お一人は輸血をしなければならず説明や段取りにかなり時間がかかり、外来が長引いてしまいました。(患者さんを長くお待たせしてしまった)自分で、顔が引きつっているのが分かりました。まあ、なんとか外来が終わり、昼食とって回診。外来2連チャン、面談、書類作成等かなり大変でした。17時40分頃帰宅。ちょっと家で一服後、職員さんが家まで(道に迷いながら)車で迎えに来てくれて、「武士の花道」という居酒屋(?)へ。今期定年する看護師さんの送別会/ご苦労さん会でした。19時から21時過ぎまで。帰宅は21時25分でした。で、柑橘系のデザート、お茶飲んで、このブログを書いております。

・標題に広報の月極駐車場、サウンドトラックとは、ちょっとしてジョーク。

月極駐車場って日本全国ありますよね。これをチェーン店と思っている人がいる。

小話:友達とCD店に行ったら、サウンドトラックというグループすごく売れてるねといったというはなし。

で、今日の送別会で、お店のBGMでグループサウンズ関連の曲が流れており、グループサウンズの話になったとき、うちの女性の医局事務さんは、グループサウンズというグループだと思っていたという話。先述の二話と似たような話が現実にありました。

ところで月極って、なんて読むか知っていますか?

・明日は夕方まではfree.(と言ってもすべきことはあるのですが)夕方から当直です。ああ、何歳まで当直せなあかんの?(と、突然関西弁)

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雑感:コミュニケーション障害と安易に言ってはいけない

・今日は、ホンマに日記ですが、コミュニケーションについてちょっと思ったこと。

・本日3/28(木)は、5時53分起床。朝勉して水島へ。午前中はそこで産業医学科外来。12時半に終わったので着替えて倉敷市役所へ。そこの庭でカレーパンとスムージーの昼食。お昼だけど、オッサン一人黄昏たかんじ。時間があったので倉敷市立美術館へ:平成29年度新収蔵品を中心としたコレクション展でした。私は学生料金で100円で入りました。コスパ抜群ですね。藤原郁夫というひとのパイプライン(というシリーズのひとつ)の絵が、何かマグリットみたいで気に入りました。その他もきれいな水彩画や池田遙邨の大きな絵がみられて良かったです。1回で無料で「ロン・ポワンー版画の道しるべ-」という展示をしていたのでそれも見せてもらいました。何時も版画を見て思うことは、ようこんな細かく描ける(彫れる?)なということです。今回、恥ずかしながら「ビュラン」という版画の技法を初めて知りました。

・さて、ここからが本日のお題。以下に書くことはあくまで私の頭の中で思ったことで事実かどうかは分かりませんので、誤解のないように...(最後まで読んでくださいね)

 上記展覧会の受付に女性二人が座っていました。帰り際に机の資料をもらおうと一人の人に声をかけたのですが反応無し。実は最初入るとき名前を記帳するときも発語無し。で、おもったのは、この人コミュニケーションに問題がある芸術家かな?と。あくまで、私が勝手に思ったことです。で、ここからちょっと考えが発展(というほどでもないのですが)していったのでした。

 そもそもコミュニケーションとはなんぞや?デジタル大辞泉では↓のように書かれています。

  社会生活を営む人間が互いに意思や感情、思考を伝達し合うこと。言語・文字・身振りなどを媒介として行われる。「コミュニケーションをもつ」「コミュニケーションの欠如」
動物どうしの間で行われる、身振りや音声などによる情報伝達。
[補説]「コミュニケーション」は、情報の伝達、連絡、通信の意だけではなく、意志の疎通、心の通い合いという意でも使われる。「親子の―を取る」は親が子に一方的に話すのではなく、親子が互いに理解し合うことであろうし、「夫婦の―がない」という場合は、会話が成り立たない、気持ちが通わない関係をいうのであろう。


・病院という組織で、管理者をしていたのでコミュニケーションは組織運営で非常に重要なものであり、職員、とくに管理監督者にはコミュニケーション能力を高めてほしいと言っていました。で、コミュニケーションには、バーバルとノンバーバルがあるけど、ノンバーバルの情報量がとても多いと。

 で、今回、受付の女性がコミュニケーションに障害があるなと最初思ったわけです。バーバルのみでなくノンバーバルでも。(何か、私が話しかけても無表情というか、コミュニケーションをとろうと思っていないような雰囲気)まあ、芸術家だからしゃあないなと。私の勝手なレッテル張りですが、多くの芸術家はコミュニケーションが苦手と決めつけておりました。確かに(???)言葉およびそれに付随したノンバーバルなものは苦手でも、ちょっと考えてみたら芸術(絵、彫刻、音楽、編み物...)でコミュニケーションとってるやんと:絵や音楽で悲しみや喜びを表したり、自分を主張したり。確かに医療現場ではしゃべらないとまた、ノンバーバルなコミュニケーションをちゃんととらないと仕事になりませんが、芸術家は芸術の場(というか、その置かれた状況)で、見事にコミュニケーションをとっているんだ、と。コミュニケーション障害と思われたいた人も場によっては、見事なコミュニケーションをとっているんだと考え直しました。

・話がめっちゃ飛びますが、フェニルケトン尿症という遺伝性疾患があります。『医学書院医学大辞典第2版』の説明では↓


肝臓のフェニルアラニン水酸化酵素活性が著明に低下し,フェニルアラニンからチロジンへの代謝が障害されたために生じる常染色体劣性の遺伝性疾患。血液中のフェニルアラニン濃度が上昇し,そのために精神発達の遅れが出現し,一方,皮膚および毛髪の色素の減少がみられる。血中フェニルアラニン値が20mg/dLを超える症例を古典的フェニルケトン尿症と呼ぶ。尿にはフェニルアラニン由来のフェニルピルビン酸,フェニル乳酸,フェニル酢酸の排泄が著増している。わが国では新生児マススクリーニングの対象疾患になっており,生後5~7日の血中フェニルアラニン濃度を測定し,診断が確定した症例は,低フェニルアラニン食での治療が行われる。精神発達を正常化するには生後1か月以前から治療を開始することが重要とされている。また,学童期以降でも治療を継続することが必要であり,治療を中止して知能低下が進行した例も報告されていて,最近では食事療法基準の見直しが提唱されている。なお本症では遺伝子変異の同定が進んでいる。

・上の説明で低フェニルアラニン食で治療と書かれていますが、食事をする環境として低フェニルアラニン食が普通に提供できるなら、何ら問題が起こらないはずです。つまり、遺伝性疾患と言われていますが、環境性疾患ともいえるわけです。もっとわかりやすい例で言えば、脚が十分あがらないという障害を持つ人でも、階段がなく、すべて平地のような街なら何ら支障なく暮らしていけます。


・上のようなことを思いながら、自分が安易にコミュニケーション障害とレッテルを貼っている人は、環境が違えば、全然そういうことがないという可能性があるのであり、安易にコミュニケーション障害と言ってはいけないと、一人頭の中で議論したのでありました。


・上記倉敷市立美術館鑑賞後倉敷市役所で公害健康被害認定審査会。その後病院へ戻って回診、書類書き。そして19時30分から21時過ぎまで金光町佐方で、「たまり場カフェ」の集まり。(浅口市をもっと「いけてる」市にしようという個人のあつまり)→7月7日に議員さん達との懇談会をすることになりました。それには、浅口市にある高校の生徒さんにも参加してもらいたいとも思っております。

・で、その会議が終わって21時半頃帰宅。お風呂入ってラーメンの夕食。で、このブログを書いております。

・明日は午前外来、午後から会議、面談。夜、この期退職する看護師さんの送別会。何時も、書きますが、飲み過ぎ注意。

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小ネタ集と日記

・本日は日記と「小ネタ」を織り交ぜて、皆様にお届けします。


・昨日3/26(火)は、当直「明け」でしたが、0時過ぎに入院患者さんの呼吸停止で呼ばれ対応。ゆっくり眠れませんでした。と言っても少しはねて、7時半を回って起床。慌ててシャワー浴びて、朝食摂って午前中外来。なんとかそれを終えて、病棟の患者さんを診てから大学へ。いつものように病院から鴨方駅まで行って、JRに乗ろうとしたら、定期券がない。スーツのあちこちのポケットを探してもないっ!悲しいけど580円払って岡山へ。その後今晩まで定期券(イコカで1万5千円くらいチャージ)がどこに行ったのか見つからず、憂鬱。おとして、なくなったのは仕方がないとして、新たに購入するときの駅員さんとのやりとりと手続きがややこしいかなと想像して憂鬱。

・で、岡山へ着いてまずは散髪屋へ。そこで、ボサボサだった髪をスポーツ刈りに。風邪をひかないか心配だが、さっぱりしました。そして医学部へ行ったらちょうど学友と会って一緒にお茶というか夕食。そして、19時から20時半まで私の所属する教授の最終講義。幸いなことに散髪中に寝たので、講義中はぱっちり目が覚めておりました。で、講義の最後のメッセージが↓


GO TO THE PEOPLE 
晏陽初 

Go to the people 
live among them 
learn from them 
start with what they know 

build on what they have 
teach by showing 
learn by doing 

not a showcase but a pattern 
not odds and ends but a system 
not relief but release 

of the best leaders 
when their task is accomplished 
the people all remark 

"We have done it ourselves" 

・この詩の最後の方を聴いたとき、こりゃー老子じゃないのか?と思ったのですが、ネットで調べたら、ビンゴッ!でした。・・・これについては後日書きます。(覚えていたら)

・で、昨日は22時過ぎに帰宅。アルコールの誘惑にまけて、ベルギービールを飲んだ後、六十餘洲を飲んで寝ました。

・本日3/27(水)は、6時過ぎに起きて朝風呂入って、ちょっと本の整理。そして、出勤。病棟によってから午前中外来で、そう大きなことなく終了。昼食後、先述した定期を探すため医局の机、ロッカーの中、車の中を探すも見つからず、憂鬱。回診して、カンファレンス後夜間診療。18時30分終了で、帰宅は19時12分。で、昨日持ち帰った荷物の中をさがしたら、折りたたんだカッターシャツの間から定期券が出てきて、ほっと一安心。超小市民的憂鬱は解消されました。で、安心して入浴、夕食(ゆだめうどん)。そして、このブログを書いております。(月)(火)の疲れが残っており勉強する気力がないので、これを書き終えたら、寝ます。

・今までの文章も小ネタを入れているつもりですが、もうちょっと小ネタを。

本日夜間診療で、受付の看護師さんの不吉な問診の記入:「痛いど整形外科には行っていない。」本来は、「痛いけど・・・」と、「け」がないといけません。ところが記録は「けがぬけている」・・・「毛が抜けている」なんと不吉な...

・昨日、散髪屋で毛を切ってもらっているときTVのニュースをそれとなく聞いておりました。一つは、東京の港区芝でのとりくみの「芝の家」。ちょうど、今、自分がやりたいような取り組みだなと、突っ込んで調べてみようと思いました→ http://www.shibanoie.net/

それから、10歳のプロ棋士(中邑菫ちゃん)の報道。囲碁をやっている他の小学生のインタビューがあって、一人が、「怪物、囲碁の怪物」と言っておりました。まさか、この小学生が映画『禁断の惑星』を観ているわけはないですが、「イドの怪物」のパロディーのように感じました。何のこっちゃ分からん人は、ネットで検索を。で、「イドの怪物」の話を大学院の友達に話したら「井戸の怪物?カッパが出てくるんかと思いました」と言われてしまいました。

・以上、(火)(水)のお話でした。


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バッファローの胸・・・両側同時性気胸/当直中で眠い

以前もこのことに関して書いた記憶がありますが、自分の記憶を強化するためログ。


・一般的にヒトの場合、右の胸腔と左の胸腔は独立してあります。なので、一般的に右が気胸になった場合、そのせいで、左が気胸になることはありません。ただ、たまたま両側が同時に気胸になることがあり、↓の論文によると両側に気胸の割合は、0.9~2.6%だそうです。で、豚や牛という(当然バッファローも)一部の哺乳類で両側の胸腔はつながっているそうです。なので、右側が気胸になった場合左側も気胸になってしまいます。ヒトの場合も、先天的もしくは後天的な理由により両側の胸腔がつながっている場合があります。ということで、↓の論文。



食道癌術後の胸腔間交通を介した両側同時性気胸の 1 例

日呼外会誌 32 巻 2 号(2018 年 3 月)



症例は65歳,男性.10年前に食道癌に対し,右開胸胸部食道切除術,胸骨後再建術を施行された.某年某月に両側同時性 気胸を発症した.胸部CTでは,心臓と大動脈の間に胸腔交通を疑わせる組織欠損を認め,右側は癒着が高度で,肺の虚脱 はわずかであったが,左側は肺尖部の肺囊胞と中等度の気胸を認めた.症状が軽かったため,保存的に経過観察の方針とし たが,3ヵ月後に再度両側気胸を発症した.左側より胸腔ドレーンを留置し,持続吸引を行ったところ,右側の気胸も消失し たため,胸腔間交通による両側同時性気胸と診断し,胸腔鏡下左肺囊胞切除術を行った.術後は再発を認めず,良好に経過 した.食道癌術後の両側同時性気胸の場合,片側気胸が胸腔間交通を介して対側に波及している可能性も念頭に慎重な検討 が必要である.



食道癌術後の胸腔間交通による両側同時気胸の1手術例


気管支学.2016;38:130-133



要約━━背景.両側同時気胸は稀である.一因として極めて稀ながら,胸腔間交通のため発症することがある.症例. 69歳,男性.食道癌術後.呼吸苦を主訴に受診,両側気胸のため両側胸腔ドレナージを行い,入院となった.両側気胸 と持続的肺瘻のため手術方針とした.結果.まず,右側から鏡視下bulla切除を行った.体位変換時にsealingtest で右胸腔内に注入した生理食塩水が左側ドレーンから大量に流出し,両側胸腔交通が判明した.次いで左側の鏡視下手 術を行った.詳細な観察でも明らかな交通孔は確認できなかったため,bulla切除後に交通孔を疑った部位にポリグリ コール酸シートを被覆し,フィブリン糊を塗布した.結論.両側同時気胸では再発予防が重要で,胸腔間交通孔を有す る場合,その閉鎖を行う必要がある.術前に治療戦略を十分に練り,手術に臨むべきである.  


・ということで、両側の気胸を見た場合、両側の気胸がたまたま同時に起こったかもしくは胸腔がつながっていたのか考えないといけません。



以下ねむいのでちょっとだけ日記

・本日3/25(月)は6時起床。朝食摂って身支度して、ちょっとだけ勉強して大学へ。午前中Epidemiology Beyond the Basicsの勉強会。今日から交絡の章に入りました。それが終わって玉島へ。(昼食は電車の中で木村屋のパン・・・ちょっとだけ黄昏た気分)午後から回診、夜間外来、そして現在当直中です。眠い!非常に眠いっ!!!夜中おこされても大丈夫なように、もう寝ます。願わくば、夜中におこされないことを。

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ルミエール症候群/長谷川式ビンゴゲーム

以前ルミエール症候群について書いたことがあったような気がしますが、自分の記憶の強化のため本日もログ。今週のNEJMに↓のようなレポートがありました。

Lemierre’s Syndrome

N Engl J Med 2019; 380:e16 March 21, 2019
・私の手元にある『医学書院医学大辞典第2版』にも『南山堂医学大辞典第19版』にもルミエール症候群は載っていないので、↓の文献からその「定義」を引用いたしました。
Lemierre症候群の一例
大阪急総医誌40(1):37~39,2018.
file:///C:/Users/MICHIB~1/AppData/Local/Temp/medicaljournal_040_008.pdf
 Lemierre症候群は咽喉頭領域の先行感染の後に,内経静脈の血栓性静脈炎による敗血症や肺をはじめとした全身の膿瘍形成をきたす感染症である.起因菌として最も多いのは Fusobacterium necrophorumである.血栓性静脈炎の症状としては頸部の痛み・腫脹があるが,リンパ節の圧痛と間違われることがあるので注意が必要である.疫学的な特徴としては10代から20代の健常者に多く,2:1でやや男性に多いとされている.具体的な罹患率の報告は少ないが,100万人に0.6-2.3人との報告がある.先行感染としては咽頭炎・扁桃炎が7割前後を占めるが,歯性感染や耳下腺炎,副鼻腔 炎の報告もある.
・頸部に圧痛を認めた場合リンパ腺と単純に考えずに、静脈炎なんかもかんがえないといけないんですね。勉強すればするほど咽頭痛が怖くなります。


以下日記

・昨日3/23(土)は、6時過ぎに起きて、朝勉して水島協同病院へ。午前中外来。今までこの外来は、とっても忙しかったのですが、この日は割とゆっくり診療ができました。13時過ぎにいったん帰宅して、岡山(市)へ。14時30分から21時まで、岡山県民医連医師団会議に参加。久々に懐かしいDr.達とお会いし、いろいろしゃべれてよかったです。私が、県北の診療所の経営にお役立てていたことを思い出したというか再認識させていただきました。(現所長から謝辞をいただきました)「高齢」の医師が多く、みんなこの年で当直していて大変と私と同じ思いを語っておられました。酔っ払って22時過ぎ帰宅。即寝でした。

・本日3/24(日)は5時25分起床、朝勉して、朝風呂入って、午前中は地域の集会所での「サロン」に参加。私が居住している中谷という地区で年齢関係なく参加して交流をすすめるというもので、今回2回目。参加者は、女性、高齢の方が多く、私は「若手」の方。まずは歌を歌って、クイズをして、ジャンケンして、ビンゴゲームをして、まるでデイサービスのよう。自分は結構なじんでいたみたいで、本当にデイサービースを利用する時の「心構え」

???のようなものができて、ちょっとデイサービース利用の「自信」ができました。

・そのサロンで行ったビンゴゲームが、ちょっと変わったもの。4×4のマス目のある紙を配られ、そのマス目の中に各自が好きな花の名前を書く。で、一人ずつ、順番に一つずつ自分が書いた花の名前を言っていく。それをみんなが消していって、縦、横、斜めとそろったら「ビンゴッ!」で商品がもらえるというもの。で、それをしていて思いついたこと↓

・認知症のスクリーニング検査に「改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDR-S)」という医療者ならだれでも知っている簡単な検査法があります。その全体像は↓




で、最後の質問に、野菜の名前を知っているだけ多く言ってくださいというのがあります。これをビンゴゲームでしてみたらどうかというもの。4×4のマスの紙に野菜の名前を書いていってもらうもの。そうすると自然に長谷川式の質問の一つに答えていっていることになります。診察室の場でなくて、サロンやデイサービスで気楽に行って、認知症要注意というひとを見つけられるかもしれないと、ちょっと思った次第。しかし、私は16も野菜の名前があげられるかどうか不安。

・午後からは、講内の49日の法事。13時から16時まで。会食でアルコール飲んで明るいうちからよっぱらってしまいました。帰宅後は部屋の片付けをちょっとずつ。20時半頃に録画の「月曜から夜ふかし」観ながら夕食(ラーメン)。その時六十餘洲をいただきました。このお酒癖になってよろしくございません。(若者言葉で言うと「ヤバイ」)で、このブログを書いております。これから寝床に入って本を読みながら眠りにつきたいと思います。

・明日は午前は大学、午後から病院で仕事で、夜間診療後当直となります。ホント、何歳まで当直せなならんの?

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マイ手帳大賞:若いということは、何に対してもドキドキしたり感動したり、心をときめかせ続けること/10分弱の昼食

・以前のブログにも書きましたが、最近阿川佐和子のエッセイを面白く読んでおります。昨日↓の本を読み終えました。


いつもひとりで 文春文庫

いつもひとりで 文春文庫

  • 作者: 阿川 佐和子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2003/11/08
  • メディア: 文庫
・本日の標題の言葉は、上の本の「老いてドキドキ」という項の中のもの。正確には、「・・・若いということは、異性にかぎらず何に対しても、ドキドキしたり感動したり、心をときめかせ続けることではないか・・・」というもので、阿川さんが作家の三浦哲郎さんにインタビューしたとき、「僕は毎日、恋をしているんです」とおっしゃったという話の流れででてきたものです。自分を振り返ると、最近心をときめかすことがなくなった、本当に老いたなと思う。
・突然三木清の哲学ノートの話、その中に「怒り」についての項があった思う。それを読んで、「怒り」は大事だなと思ったものだが、最近自分が人生に悪慣れして怒り、憤ることがなくなってきたと思う。なんか、現実は、こんなもんだと変に納得している自分がある。ああ、若くなりたい。(頭頂部も)
以下日記
・本日3/22(金)は、6時半前に起床。朝勉せず出勤して早朝回診して、午前中外来。終わったのが13時半前?ダッシュで着替えて水島協同病院へ。隣の木村屋のパン屋さんでホットドックなようなものとスムージー買って10分弱で昼食。14時から16時まで岡山県下の手話通訳者さんの頸肩腕障害健診。以前にも書きました、昔に比べてそう重症な人がすくなくなって良かったとは思うのですが、でも、やはり仕事はきつそう。あと、事務的なことして直帰。17時25分帰宅。すぐお風呂入って夕食。私のリクエストで辛ラーメンと野菜炒め。後者を食べ過ぎて、かなり苦しい。で、苦しみながらこのブログを書いております。これから、事務的なことと学習をして21時には寝たい。
・明日は午前中水島で外来、午後から岡山(市)で、会議、その後飲み会。飲み過ぎないように注意しないと。あさって、地域の「サロン」が午前中にあり午後から講内の法事があるので、体調整えとかないとね。

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黒い尿/休日「出勤」

黒い雨と言えば、井伏鱒二だが、黒い尿とはどんなものでしょう?NEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINEに↓のようなレポートがありました。


Diffuse Melanosis and Melanuria

N Engl J Med 2019; 380:1166 March 21, 2019
・悪性黒色腫以外にどのような場合に黒い尿がでるかというと、『今日の診断指針 第7版 >> Ⅰ.症候編 >> 9.腎・泌尿器系の症候 >> 着色尿』によると↓
【4】暗褐色~黒色尿:メトヘモグロビン尿,ホモゲンチジン酸尿,メラニン尿はいずれも排尿直後には暗褐色を呈し,放置すると黒色が増強する。ヘモグロビン中の鉄が酸化されて生じるメトヘモグロビン尿は遺伝性の場合とフェナセチン,サルファ剤などの酸化作用をもつ薬剤の服用による場合がある。尿中のホモゲンチジン酸はフェニルアラニン代謝系の酵素欠乏によるアルカプトン尿症でみられる。メラニンは悪性黒色腫の全身性転移で尿中排泄が増加したメラノゲンの酸化により生じる。

・他、調べてみるとクレゾール中毒やフェノール中毒で黒色尿が出るみたいですね。注意すべきは、排尿時は真っ黒なわけではなく、放置していくと黒くなると言うことですね。
以下日記
・本日3/21(木)は本来はお休み。しかし月曜から水曜日まで大学院の集中講義でほんのちょっとしか病院に顔出していなかったので、本日はきちんと行って回診と書類の作成。比較的余裕を持って文書がかけて、いつもこんなんだったら良いなと思いました。お昼過ぎには、一応終わり13時前に帰宅。野菜たっぷりのラーメンの昼食後お昼寝。その後書類の整理と机の上の片付けを行い、20時半頃「激レアさんをつれてきた」を観ながら夕食。そして、このブログを書いております。これからちょっと文書を読んで調べ物をしてE-mailを送ってから寝ます。
・明日は午前中外来、午後から水島で手話通訳者酸の頸肩腕障害の健診です。
・まったく余談ですが松田優作がでていた(高倉健もやけど)ブラックレインという映画があります。なぜ、どこからブラックレインという言葉が出てきたかというと、日本のヤクザが第二次世界大時B29の空襲を受け、空襲後も何日も黒い雨が降り続いたという台詞をいうところがあります。そこから映画の題名になったようですが、脚本家や監督はどういう思い出その標題をつけたのでしょうね?

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好酸球性潰瘍/イチロー・カワチ先生の集中講義終了

私、好酸球性食道炎とか好酸球性胃腸炎というのは一応知っておりますが、好酸球性潰瘍というのは知りませんでした。私が持っている『医学書院医学大辞典第2版』にも『南山堂医学大辞典第19版』にも載っておりませんでした。最近有名人が舌癌になられて、舌の変化を気にされている患者さんが多くなったので、知っておかないといけない病気かな?↓のような論文がありました。


舌に多発性に再燃した好酸球性潰瘍の 1 例




【抄録】(本文は日本語です)

 

Eosinophilic ulcer (EU) is a rare self-limiting oral condition, frequently occurring on the tongue and appearing as an ulcer with elevated induration of the surrounding tissue. Consequently, there is risk of misdiagnosis as carcinomatous ulcer. We describe a 30-year-old man with a painful ulcer on the tongue, which reappeared one and a half months after healing. First, a lesion developed on the dorsum of the tongue. The lesion healed without active treatment after 1 month. However, two lesions were then observed on the right ventral aspect of the tongue. Histopathological examination of the lesions showed ulceration and inflammatory deterioration with distinct eosinophilic infiltration extending into the deep underlying connective tissue and muscle fibers. Immunohistochemical analysis revealed a large number of CD30-positive large atypical cells among inflammatory cells. As a result, an eosinophilic ulcer was diagnosed. The recurrent lesions also healed without active treatment, similar to the primary lesion.

・鑑別診断としては、まずはリンパ腫なんでしょうか?その他本文中に木村病や好酸球性血管リンパ球増殖症と書かれていましたが、木村病はまたの名を好酸球性リンパ濾胞様構造増生性肉芽腫というもので、前者と後者どう違うんでしょうね?

 

以下日記

・本日3/20(水)は、6時10分起床。朝勉はせずに大学へ。(電車の中でちょっと医学書は読みましたが)イチロー・カワチ先生の行動経済学の集中講義最終。午前中はsocial influence、午後はnormのお話でした。やっぱもうちょっと行動経済学の本を読んでおこうと思ったのでした。(とくにnudge)

・講義後いったん家に帰り病院へ。19時半から21時まで開業医さんとの勉強会。今日は私は菊池病の発表をしました。あと精神科救急、ペースメーカーのお話でした。

・帰宅は21時半ちょっと前。軽い夕食摂って、このブログを書いております。明日は休みですが病院へ行って回診、事務作業を行い、帰宅後は書類の作成。できれば掃除をしたいと思います。


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ログ:軽い意識障害とせん妄の診方/鼻から六十餘洲

入院患者さんを担当していると時々せん妄で、困ることがあります。加えて、外来でもせん妄の患者さんを見逃しているのではないかという不安があります。↓のような論文がありましたので、読んでログ。



軽い意識障害とせん妄の診方


総合病院精神医学 27巻(2015)4号




Abstract(本文は日本語です):This article overviewed the diagnosis, etiology, and treatment for slight disturbance of consciousness and delirium. Clinicians especially pay attention to slight disturbance of consciousness, because it develops into delirium. We introduced the concept and definition of delirium proposed by two famous Japanese psychiatrists (Kenichi Harada and Joji Kandabashi) as well as DSM-5. We also referred to the reliability and validity of the delirium rating scale (DRS-R-98). We demonstrated that serum levels of MHPG, a major metabolite of norepinephrine, was significantly higher in delirious patients compared with those in healthy subjects, and surprisingly, serum MHPG levels in delirious patients were also higher before delirium had occurred. In short, over activity of noradrenergic neurons plays an important role for pathophysiology of delirium. Our series of previous studies elucidated that serum MHPG level is a biological marker for anxiety. Taking these findings into account, relief of patient’s anxiety might be an important factor in preventing delirium. Once delirium occurs, interventions with psychotropic drugs should be performed. 


・本文中に「著明な精神科医2人の診方」と書かれていますが、私はお二人とも存じ上げません。私の勉強不足なのか、はたまた精神科の中だけで著明なのか...



以下日記

・本日3/19(火)は6時18分起床。昨晩からちょっと寒気がしており、風邪をひいたかなと思っていましたが、やっぱり朝起きたら、鼻水、だるさが有り風邪を引いたかんじです。手元にはPA錠しかなく飲んだら眠くなると思って、のまずに漢方薬を飲みました。で、大学院へ。午前中はイチロー先生のIncentives vs. Commitmentsの講義。午後は、Behavioral Economics and Health Policyの講義。最後にShould  we focus our efforts on upstream structural determinants or downstream psychological influences on choices/behaiviors?という問いを立てられその答えが・・・このブログの一番最後をどうぞ。

・講義後病院へ行って入院患者さんの回診。そして19時25分帰宅。入浴、録画の「月曜から夜ふかし」観ながら夕食。今日、イチロー先生とうちの講師の先生が飲んだという「六十餘洲(純米吟醸山田錦)」という日本酒も飲んでおりました↓




で、「夜更かし」で出てきたキャリーパミュパミュがいえないおばあちゃんが、ドラえもんの言い方をまねするとちゃんといえるようになったという話の最後に、キャリーボックスと言ったのに笑って、「チャラリー、鼻から日本酒」になってしまいました。(ドラえもんの声をまねするのに「もしもボックス」というのを練習していたのとキャリーパミュパミュがまじってしまったようです)

・本のおちょこいっぱいのんでやめるつもりがついおいしいので「一杯 一杯 また一杯」と飲んでしまい、もう何もできない状態になってしまいました。ということで、これから歯磨きして阿川佐和子のエッセイを読みながら眠りにつきたいとおもいます。



*3/19このブログをアップするとき、上記イチロー先生のクイズの答えを書くの忘れていました。3/21答えを追加です。

  answer  Yes and Yes

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